笑顔のおうちクリニックさいたま院長 杉浦 大介 写真

ICTの活用で実現するフラットなチーム力で挑む「笑顔を生み出す在宅診療」

笑顔のおうちクリニック

笑顔のおうちクリニックさいたま院長
杉浦 大介

  • 2008年
    順天堂大学医学部卒業
  • 2010年
    総合上飯田第一病院研修医
  • 2012年
    名古屋第二赤十字病院
  • 2012年
    笑顔のおうちクリニック名古屋勤務
  • 2013年
    笑顔のおうちクリニックさいたま院長
  • 2015年
    医療法人道誠会理事長

非常勤医師から医療法人の理事長へ!

非常勤医師から医療法人の理事長へ!

 私が在宅診療に携わることになったきっかけは、母の闘病を在宅で支えたことでした。つらい時間ではありましたが、住み慣れた自宅だからこその幸せもたくさん感じることができました。正直、それまであまり認識していなかった分野でしたが、その良さを実感してから、医師としても興味がわいてきたのです。
 当クリニックでは、2012年に名古屋の拠点で非常勤として働き始めましたが、すぐに常勤となり、翌年に埼玉の拠点を開業する際は院長を任されることになりました。開業に当たってはいろいろと不慣れなこともあったのですが、スタッフの支えもあり、診療に集中できる環境を確保できました。
 在宅医療で診る患者には、神経難病やがん、慢性呼吸不全、精神疾患など、慢性疾患を中心として様々な病を抱えた方がいらっしゃいます。そのため、人工呼吸器管理やカニューレ交換、在宅酸素療法、緩和ケアなど、必要となる処置は多岐にわたります。実際の訪問を大まかに分けると、居宅に伺うケースと施設に伺うケースでは、やや施設の方が多いですね。診療時間は最低10分で、長くなると1時間ほど話を聞くことも。1日の訪問数は平均10件、最大30件程度ですが、緊急時は個別に対応しています。
 2015年には埼玉の拠点が医療法人となったため、理事長としてスタッフや設備の充実を図ることも重要な仕事となりました。しかし、キャリアを積んで立場が変わっても、より多くの患者を笑顔にするために行動し続けることに変わりはありません。

信頼関係を築き、皆が笑顔で過ごせる環境を

 在宅診療では、「自宅で過ごしたい」という患者の思いを実現するためにも、予防を意識して療養生活を支えることが重要です。例えば、高齢者に多い肺炎や尿路感染症などは、早期発見することで入院せずに済むケースが多いです。当クリニックの24時間対応できる環境を武器として、いかに早期から病気に立ち向かえるかが勝負だと思います。
 また、コメディカルや現場の介護スタッフ、そして患者のご家族とのコミュニケーションも大切です。患者自身は、必ずしも的確な意思疎通ができる状態とは限らないからです。状態把握や生活環境改善のため、介護スタッフやご家族に「毎日この時間に血圧と体重を計ってください」「食事はこうしていきましょう」などと手間のかかることをお願いする場面も多いです。このような指導は慢性心不全や慢性閉塞性肺疾患などの慢性疾患の増悪を防ぐことにもつながるため、きわめて重要ですが、きちんと実行してもらうためには、豊富なコミュニケーションから生まれる信頼関係が必要です。私たちの目標は「患者に良い老後を過ごしてもらい、笑顔になってもらう」こと。患者を見守るすべての人々で連携し、その目標が果たせたとき、大きなやりがいを感じます。
 今後のキャリアとしては、在宅の専門医資格を取得することが当座の目標ですね。また、個人的に興味のある認知症の専門医資格取得も視野に入れています。

専門性を持った「スマイルコンシェルジュ」

専門性を持った「スマイルコンシェルジュ」

 当クリニックには、若手からベテランまで幅広いスタッフが在籍していますが、全員が「スマイルコンシェルジュ」(=患者に笑顔を届けるプロフェッショナル)であると名刺に記載しています。例えば、私なら「医師という専門性を持ったスマイルコンシェルジュ」なのです。看護師や医療ソーシャルワーカー、秘書も同様で、自分の専門性に加えて在宅医療に関する幅広い知識と経験を持った仲間たちです。だからこそ、医師がトップダウンで「これをやりなさい」と指示するのではなく、お互いに「どうするのがベストだろう?」と話し合う関係でいられるわけです。
 実際の訪問診療も、医師1人と他職種のスマイルコンシェルジュ1人という組み合わせでうかがうことが基本。訪問先では各自の専門性を発揮し、診療後には「あのときの反応、どう思った?」「なぜああいう対応にしたの?」などとフラットに話し合い、より良いサービス提供に努めています。
 また、笑顔のおうちクリニックには拠点が5つ(名古屋に2か所、埼玉・松戸・船橋に各1か所)ありますが、そのすべてがICTシステムでつながっており、LIVE動画システムを通じて24時間中継されています。どこにいてもお互いの顔が見える環境ですから、拠点間を行き来することがあってもコミュニケーションがスムーズです。
 このシステムを使って、平日は毎朝「学習支援会」が実施されています。在宅診療の知識から、より豊かな職業人になるためのノウハウに至るまでテーマは多彩です。モニター越しに全スタッフが同じ内容を学べるため、知識の共有としても素晴らしい方法だと思います。「もっと学びたい」「患者の笑顔に貢献したい」という活力にあふれたクリニックです。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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