当クリニックは、私がAED普及のボランティアで現事務長の福元氏と出会い、「世の中を良い方向に変える仕事がしたい」と意気投合して、名古屋で立ち上げたのが始まりです。「2025年問題」が叫ばれて久しいですが、高齢社会の医療問題は今や世界の課題。先進国の中で最も早く高齢化した日本で、この問題に取り組むことは、世界に先駆けてロールモデルを作り上げることでもあります。そこで、事業のテーマを「地域包括ケアモデルの完成」として、まずはより良い在宅診療の普及を目指しているのです。
私たちの経営方針は3つありますが、その最上位に据えているのは「患者様に最高の笑顔と医療を届けること」。これが最大の目標でもあります。そのためにも、「働いている自分たちも笑顔になる」。これが第2の方針です。組織としてスタッフを支え、お互いに成長できる環境を作ることを重視しています。
そして、第3の方針が「ICT(情報通信技術)をうまく生かすこと」。その目的は、患者安全を確保し、質の高い医療を提供することにあります。例えば、各拠点を24時間LIVE動画システムでつないでいるため、スタッフ同士がリアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。また、すべての電子カルテをクラウド化したことで、訪問先でもタブレット端末を使ってすぐに患者のデータをチェックすることができます。ただし、あくまでもICTはツールの一つに過ぎず、何でも導入すればいいというものでもありません。根本にしっかりした信頼関係があってこそ、ICTを生かす場面が出てくるのです。