副院長 橋本 明彦 写真

大切にしたいのは患者さんの「背景」

医療法人尼崎厚生会 立花病院

副院長
橋本 明彦

  • 1997年
    兵庫医科大学卒業。同大学第2外科入局
  • 2000年
    大阪府済生会中津病院 外科
  • 2001年
    大阪府立病院 麻酔科
  • 2001年
    兵庫医科大学病院 第2外科
  • 2003年
    公立浜坂病院 外科
  • 2004年
    立花病院外科 消化器外科 兼 副院長 就任

急性期病院での勤務を経て、現在の職場へ

急性期病院での勤務を経て、現在の職場へ

 兵庫医科大学を卒業して以来、大阪府済生会中津病院をはじめとした急性期病院において、消化器外科の専門医としてのキャリアを積んできました。当院へ移って来たのは7年ほど前のこと。直接のきっかけは医局人事だったのですが、結婚や妻の出産などプライベートに大きな変化があった時期でもあり、急性期病院で働く体力的な限界をまさに感じ始めていた頃でもありました。20代の頃は体力が有り余っているため、多少無理をしても問題はありません。しかし30代を超えると、自然と将来のことを考えるようになって…。自分自身のキャリアを俯瞰したとき、療養型病院での勤務は非常に魅力的な挑戦に映りました。実際こちらに来てからは、家族サービスに費やすことができる時間が増えましたね。もちろん現状で院内に消化器外科のスペシャリストは私1人だけですので、今まで以上に大きな責任感を持って日々の業務に臨んでいます。
 診療の際に心掛けているのは、患者さん1人ひとりの背景を読み取ること。例えば同じ検査結果でも、年齢や仕事の有無、独居か家族と同居しているのかによって、お伝えする言葉は必ず違ってくるはずです。特に当院のような療養型病院の場合、患者さんと接する時間、期間も自然と長くなります。この病院に移ってきてから、患者さんの「背景」については、今まで以上に意識するようになりましたね。

患者の術後経過を自らの目で確かめられる

 外科医という立場からすれば、急性期病院と療養型病院の仕事内容で最も大きく異なるのは、扱う症例の数だと思います。急性期病院では毎日数多くの手術に携わるため、自らのスキルアップの機会には事欠かないでしょう。一方、立花病院のような療養型病院の場合、どうしても症例数が限られてしまうことは否めません。
 しかしその分、病棟にて患者さんと接する時間は飛躍的に増えました。実際、今も週に2日は手術日なのですが、それ以外の多くの時間を病棟の仕事に費やしています。自らが執刀した患者さんの経過を、自分の目でチェックすることができる。これは外科医としての成長に欠かせない視点だと感じています。
 もうひとつ、後方支援病院である当院ならではの特長は、医療だけでなく介護やケアミックスの分野において、その現状をしっかりと把握できることでしょう。高齢化社会が進む中で、今後はドクターにとっても「介護」までを視野に入れた判断が必要になる機会が増えるはずです。その点では、グループに老健施設などを持つだけではなく、地域の介護施設とも深いつながりを持つ当院ですので、ケアについて学べる機会も非常に多いと感じています。
 個人的な目標としては、病院の方針をしっかりと理解し、病院の成長に今まで以上に貢献していきたい。この視点も、以前よりも小さな規模の当院で働いたからこそ、手に入れられたように思います。

経験豊富なスペシャリストが揃う環境

経験豊富なスペシャリストが揃う環境

 私個人としては、「これからどんどんキャリアを積んでいきたい」方というよりも、「積み上げたキャリアをもっと活かしたい」と望む方こそが当院にぴったりだと感じています。だからこそ、年齢を問わず、高い実力を持つ方と一緒に働きたいですね。
 当院の特長の一つとして、医師同士が垣根なくアドバイスしあえる環境があります。これは、それぞれ高い専門スキルを持った医師が集まっている当院だからこそ。他分野の外科医の話が大いに勉強になりますし、内科医の先生の所見に「なるほど」と思わされる機会も多いのです。医療の細分化、専門家が進んでいる時代だからこそ、横同士の「風通しの良さ」は働くうえでの大きなメリットだと感じています。
 最後に療養型病院で働く上での最も大きなやりがいだと思うのは、患者さんに近い距離で医療が行えるという点です。個人的な経験で言えば、急性期病院時代には手術と病棟で医師の役割が分かれていたため、術後の経過についてはほとんど追うことができませんでした。ところが今では、病棟で患者さんと接する十分な時間が持てる。これまでは自分の手技のスキルアップばかりに目が行ってしまいがちでしたが、最近は「自分の力を世の中の役に立てたい」という広い視野を持てるようになりました。

この施設に関するお問い合わせや
転職のご相談を無料で受け付けております。
キャリアアドバイザーに相談する

※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

先頭へ戻る