私は総合的な診療ができる内科が希望で、総合診療医として成長が期待できる病院を選んで働いてきました。医師を目指したのもアマゾン奥地で活躍する医師の話に興味を持ったからで、幼い頃から「地域に溶け込み幅広く診療する」医師像に憧れていたのでしょう。
卒業後最初は高齢社会の医療を学ぶため、鶴巻温泉病院で老年医学を専門とする医師に師事し、次に大規模病院で救急医療に携わりたいと考えて手稲渓仁会病院の総合内科に移りました。その後、聖マリアンナ医科大学が指定管理者となって管理・運営する川崎市立多摩病院で、総合診療科の立ち上げに参加。3年ほどたち、そろそろ違う場所で経験を積みたいと考えていたところ、週1回手伝いに来ていた海老名総合病院で総合診療科を開設すると聞いて転職し、現在に至ります。
アルバイトも含めると当院に入職して8年目と、私のキャリアの中では最長。病院全体が総合診療科に対する理解が深く、働きやすい環境なんですよ。私は患者さんと同じ目線で話を聞く姿勢を大切にしてきましたが、総合診療科部長という肩書がついた今もそれは変わりません。後輩や研修医にもこの考えをしっかり伝えたいですね。
また2016年からは、同じ医療法人が座間市に開設する「座間総合病院」で総合診療科部長を務める予定。新病院は総合診療科を核に、地域と連携しながら救急病院の機能も持ちます。総合診療医の力がさらに発揮できる職場になると期待しています。