一言で表すと、当院は「緊急ERCPを胃カメラのようにいつでも行える病院」です。北海道の消化器内科医の間ではすでに有名でしたから、ここで働けることになった時は、質の高い急性期消化器診療の経験を積み、技術を学べることを嬉しく思いました。実際、先輩医師の方々の専門性の高さ、内視鏡設備・機器の充実ぶりは思っていた以上。最近は患者さんにも評判が広がっていますし、大学病院から患者様を紹介されるケースも出てきています。
「低侵襲な医療」を実現するため、院長を先頭に、高いレベルの内視鏡処置にどんどんチャレンジしていくのが、この病院の流儀です。例えば、超音波内視鏡を用いた内視鏡処置、胃や十二指腸から膵臓を穿刺するといったEUS-FNAなどを積極的に行っています。
患者様は、治療のため、絶食を余儀なくされることがあり、医師が中心静脈栄養のためにCVC(中心静脈カテーテル)を留置することが多い実情があります。また、化学療法を含めたがん医療では、CVポートからの薬剤投与が推奨されています。そこで私は、医療安全や感染対策、当院の医療レベルの向上を目標に「CVCセンター」の立ち上げを行い、CVCの院内ガイドラインを作成。私は内科医ですが、CVポート埋設術も自ら行い、「診断から治療まで一貫した消化器がん診療」を実践しています。今後は、CVポート埋設手術ができる内科医を院内外に増やすため、手術方法の普及やCVポートの管理方法、感染対策など、地域の病院が連携するシステムづくりにも力を入れていきます。