2012年に当院が新築オープンする際に、消化器センターを設立するということで、三菱神戸病院でも同じく消化器センターの立ち上げを行ってきた経験にご期待いただき、当院に入職しました。順心病院といえば脳神経外科…というイメージが定着している中、より幅広く患者様に認知して頂くための消化器センターの新設ということもあり、立ち上げにあたっては従来の消化器内科とは一線を画したセンターにすることを目標としておりました。
一般的に消化器内科では領域外であった肛門外科診療・治療も行う体制を確保、消化器内科・外科両面で最適な治療を行えるようにしました。また外来治療室はもちろんのこと、NBIシステム、拡大観察などの診断の最先端技術と共に、内視鏡的緊急医療に応用できる機器を内視鏡室に設置するなど、ハード面を充実。同時に看護師の教育に注力し、内視鏡医療のサポート役としての技術・知識を得た看護師を多く輩出することで、消化器センターとしての強化を図りました。
このような体制のなか、診断の上で最も重視しているのは、患者様との会話。現在の症状だけで判断するのではなく、生活習慣や食生活など、事細かにヒアリングすることで、何故その疾患が生じたのか…という経緯に着目。それにより同じ疾患であっても、治療のステップが大きく異なってきます。その背景を理解した上で、より患者様の症状に応じた治療を行っております。