当院は2011年、幸手市にあった旧病院より現在地に新築移転し、久喜総合病院として開院しました。私は2010年、新病院の立ち上げ、中でも専門である脳神経外科の立ち上げを目的に、当時所属していた防衛医科大学の医局の紹介を受け、現・脳神経外科部長とともに、当院に入職いたしました。
防衛医科大学の医局時代は公務員という立場で、各種病院に勤務したり、自衛隊関連の仕事に従事したりと、非常に充実していましたが、新しい病院の立ち上げに参加できる、というお話しがあったとき、医師人生の中で、そうそう巡り会えるチャンスではないと感じ、ぜひ経験したいと思ったのが入職を決めた理由です。
実際、新病院における脳神経外科の立ち上げにおいては、地域の開業医の方とのネットワークづくりや、救急隊との連携構築などを通しつつ、『当院では今後、こうした体制、設備を整え、こんな医療が可能になります』ということをアピールし、当院の存在感を示していくことにも取り組むなど、ある意味で経営的なことにも触れることができました。
現在、私は脳外科の手術を含めた一般診療を行っており、外来、週2回の定時手術がルーティーンですが、脳卒中や頭部外傷の緊急手術も少なくありません。特に当院は救急に力を入れており、年間の救急車の受け入れ台数も多く、多くの症例を扱っています。地域の救急医療を担っているという大きな手応えを感じています。