私は、大学病院の医局に在籍していた17年間、いくつか地方の関連病院に勤務しました。そのなかで、地域医療に関心を持つようになり、地域密着型の病院に勤めたいと考えるようになりました。地域医療といっても、地方の主要都市の基幹病院から、医療過疎地域の病院までさまざまなものがありますが、私自身は、地域に密着しながら、必要に応じて大学病院とも連携をはかり、地域のなかで医療を完結できる環境で働きたいと考えました。当院の近隣には、日本医科大学北総病院や東京女子医科大学八千代医療センターなどの大学病院もあり、私が考えていた地域密着型の医療が実践できると思い、当院を選びました。
大学病院などの大病院は、医師がそれぞれ専門特化した医療を提供していますが、地域医療においては、専門性を持ちながらも広く一般内科として患者さんの診療にあたることが求められます。
私は循環器の専門医資格を持っていますが、専門分野だけでなく、その人の背景にある病気なども考慮し、全人的に患者さんをみる視点が重要と考えております。患者さんを継続的にみていくと、患者さんとの距離感も非常に近くなりますし、そういった環境で仕事ができることが地域医療の魅力だと考えています。
高齢の患者さんが多く、さまざまな疾患を合併している方も増えていますが、当院ではそれぞれに高い専門性を持つ医師が連携し、診療にあたっています。専門医の意見を聞きながら、主治医として継続的に患者さんをみていくことができるというのも勉強になりますし、やりがいでもあります。