福山市を中心とした備後エリアにおける脳神経疾患のセンター的な専門病院。それが今の大田記念病院を端的に表す言葉でしょう。2014年は、DPCデータにおける当院の脳神経領域の地域シェアが福山・府中二次医療圏で69%、福山市に限れば89%を占めています。中でも、脳卒中診療の症例数は2014年には1,143件と、国内有数の症例数を数え、専門性の高い脳神経疾患医療が、まず、当院の柱となっています。
患者さんが病気する時、医療を必要とする時は、朝も夜も土日もありません。そういう意味で、24時間の急性期医療と365日リハビリテーションも当院の特長です。2014年は救急車の受け入れ台数3,293件と過去10年で2番目に多い数となりました。リハビリも盆暮れ土日祝に関係なく7~9人のスタッフが出勤していて、必要なら入院・手術をした当日から超早期の介入を行います。2014年の入院後3日以内のリハビリ開始率は、全国平均の54.9%を大きく上回る92.3%となり、治療・回復に大いに貢献しています。
さらにその先、退院後の在宅医療支援も重要です。備後エリアの76の医療機関、28の介護施設と地域連携を行い、私たちは地域包括ケアシステムのコアホスピタルとなって役割を果たしたいと考えています。全体としては、これら3つの柱によって、超急性期の治療から急性期リハビリ、在宅レベルまでをカバーするセーフティーネットを築くこと、つまり地域が医療に求める社会インフラを築くことが当院の方針であり、役割でもあると考えています。