院長 澤田 傑 写真

若い医師に受け継ぎたい、地域医療の礎となる緩和ケアの伝統

医療法人社団聖仁会 横浜甦生病院

院長
澤田 傑

  • 1992年
    岐阜大学医学部卒業、同附属病院第1外科入局
  • 1994年
    愛知県立がんセンター消化器外科(国内留学)
  • 1998年
    岐阜大学医学部第1外科助手(臨床講師)、医学博士
  • 2003年
    横浜総合病院外科部長
  • 2012年
    ヘルシンキ大学医学部血管外科
  • 2012年
    フライブルク大学ハートセンター
  • 2012年
    お茶の水血管外科クリニックで研修
  • 2014年
    医療法人社団聖仁会横浜甦生病院院長に就任

日本消化管学会(代議員、指導医、専門医)、日本消化器病学会(専門医)、日本外科学会(専門医、指導医)、日本消化器外科学会(専門医、指導医)、日本消化器内視鏡学会、日本消化器がん検診学会(認定医)、日本脈管学会(専門医)

地域を支えるチーム医療の旗振り役

地域を支えるチーム医療の旗振り役

 神奈川県横浜市の西部に位置する瀬谷区は、田園風景の広がる場所もあるのんびりとした土地柄です。高齢の患者が多く訪れるのはもちろん、横浜都市部のベッドタウンでもあるため、小児科の需要も意外に多いですね。
 当院では、「かかりつけの患者を24時間365日断らない」ことを大切にしています。また、地域の特別養護老人ホームなどの施設とも連携しており、そちらに往診に伺う訪問医療も行っています。近隣の開業医の皆様とも協力し合いながら、地域のチーム医療の旗振り役として機能しています。それをさらに拡充していくため、ネットワーク作りはとても重要です。「手に負えない患者がいたらすぐ受け入れますよ」と病院の代表としてアピールするためにも、地域の医師会などに積極的に参加するようにしています。
 外来は内科が中心で、中でも生活習慣病の領域に強みを持っています。また、専門外来として特定健診を実施しており、市のがん検診で二次健診に当たる大腸カメラ、胃カメラ、ポリープの切除まで行っています。
 神奈川県で2番目にできたという歴史ある当院の緩和ケア病棟は、大きな目玉。特に、がん患者だけでなく、透析患者に対する適切な緩和ケアを行える点が大きな特徴です。また、私自身が下肢静脈瘤を専門としていることから、そのノウハウを使って、高度な下肢静脈瘤の治療を2015年から行うことになりました。

患者のQOLのため、心にも体にも配慮する医療

1.伝統の緩和ケアをより多くの患者へ
 緩和ケアは当院の伝統であり、これからも根幹をなす部分です。患者のQOLを考えたとき、その苦痛を適切に取り除くことの意義は計り知れません。当院では、緩和ケア専門の医師が、患者とそのご家族に対して丁寧に医療情報を提供し、じっくりと話し合いながら「どのような看取りを迎えたいか」を決めていきます。
 「緩和ケアといえばがん患者」というイメージが強いかもしれませんが、末期の透析患者にも緩和ケアは必要です。その点、当院には緩和ケアおよび泌尿器科での経験が豊富な高橋裕二医師が中心となり、様々な状態の患者に対応しています。泌尿器科領域の緩和ケアができる人材は少ないですから、今後はこの分野に光が当たっていくことと思います。
 現在のところ、当院には末期がん専門の緩和ケア病棟が12床、療養病棟が30床、一般病棟が39床あります。今後は、特に緩和ケア病棟のベッド数を増やし、より多くの患者に療養の場を提供できる病院でありたいと思っています。

2.負担の少ない下肢静脈瘤のラジオ波治療
 下肢静脈瘤というと女性に多い印象かもしれませんが、実際には7:3の比率で男性患者も少なくありません。見た目が気になるというだけでなく、足がだるい、つる、黒ずむ、痛みがあるといった症状が出ることもあり、治療をお勧めしています。
 当院では、静脈エコーでしっかりと検査をしてから、必要であれば2013年に保険適用となったラジオ波治療を行っています。これまでは、全身麻酔をかけて逆流している大静脈をすべて抜き取る手術を行う治療方法が取られていました。しかし、レーザーやラジオ波の技術が確立されたことで、より患者の負担が少ない処置での治療が可能になりました。
 また、治療後に残ったこぶを切り取るのではなく、経過観察の後に必要であれば薬剤で対応する方法にもこだわっています。患者にも「手術」とは言わず、「局所麻酔で行う処置」と説明することで恐怖心をなくし、心身ともに軽い負担で済むように心がけています。

若手も「やりたいことを実現できる」病院

若手も「やりたいことを実現できる」病院

 現在のところ当院には、落ち着いた雰囲気の男性の医師が多いです。慢性期中心のイメージが強いためか、年齢層もやや高めの傾向にあります。今後は、40歳前後の中堅どころの医師はもちろんのこと、若手の医師にも来てもらい、急性期で24時間対応できるような体制にしていきたいですね。そのためにも、聖マリアンナ医科大学の臨床研修センターにお願いして、当院も臨床研修病院にしていただけるよう尽力しているところです。私自身も臨床研修指導医の資格がありますので、地域医療に興味のある医師にはどんどん勉強してもらえるような環境を整えていきたいと思います。
 また、理事長の考え方も柔軟で、医師を大切にする文化があり、給与面でも待遇は厚いほうだと思います。業務をギチギチに詰め込まれるということはなく、当直や夜間対応も少ないため、体の負担も大きくありません。その中で、若いうちから自分のやりたいことを実現していけるチャンスのある、“ちょうどいい”サイズ感の病院だと自負しています。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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