理事長、院長 松倉 聡 写真

”医療の地域格差の解消”に正面から真摯に取り組む

医療法人誠高会おおたかの森病院

理事長、院長
松倉 聡

  • 1993年
    東京大学医学部卒業 同大学第2外科入局
  • 1999年
    国立がんセンター中央病院 肝胆膵外科チーフレジデント
  • 2004年
    医療法人社団誠高会 入職
  • 2005年
    医療法人社団誠高会 おおたかの森病院 院長就任
  • 2013年
    医療法人社団誠高会 おおたかの森病院 理事長就任

”助かる生命を助けるために”水準の高い医療を提供

”助かる生命を助けるために”水準の高い医療を提供

 当院は、2005年、つくばエクスプレス開業に合わせて松戸市から新築移転しました。建物の老朽化が主な理由ではありますが、この移転を機に、組織を見直し、急性期病院として経営方針を明確にしたのです。新しい街で、地域住民の健康を守る役割を担い、地域の皆さんにこの病院を育てていただきたいという思いを持って再出発しました。
 この地域は多くの人が都心に通勤をしており、医療に求める水準は都心並みの高さです。しかし、私自身が東大病院や国立がんセンターにいた頃から、医療の進歩に追いついていない地方との医療格差を感じることが少なくありませんでした。それによって助かる生命が助けられないということだけは避けなければならないとの思いがあり、きちんとした医療をやりたい、そのための態勢を整えなければならないと考えました。
 そこで24時間365日救急患者の受け入れを行い、スタッフの教育にも力を入れました。
ただし、あらゆる救急搬送に対応するのは、相当な人員と設備が必要であり、そのすべてを当院が担えるわけではありません。すべてを受け入れることによって、助けられない生命があってはならないというのが私の考えです。ですから当院では、外科系のなかでも消化器外科、整形外科、循環器系に特化し、専門医の資格を持ち、大学の医局などで実績を積んだ医師を揃えることで、受け入れた患者さんには高い水準できちんとした医療を提供することに力を入れました。

心臓血管外科の開設で循環器科との相互連携が実現

1)循環器内科と心臓血管外科の連携
 循環器内科でコントロールしきれない症例に対しては心臓血管外科で迅速に対応できるのが当院の強みで、コメディカルも含めた相互協力の態勢が整っています。心臓血管外科は2014年に開設し、2015年5月からは新しい手術室も稼働しました。大動脈疾患では高い実績を持つ心臓血管外科の市原部長のもと、救急隊や近隣の病院にもその態勢が浸透してきており、紹介も増えています。
 しかし、救急搬送される多くの患者さんに対応するためには、スタッフがバーンアウトせずに継続できる態勢を作ることが重要です。循環器科では心血管カテーテル治療が24時間365日可能な態勢を整えるため、6人の循環器科医によるシフト制を取りました。申し送りによって情報を共有し、チームとして取り組んでいくことで、医師には長くその専門性を発揮できる環境が整っています。
2)地域における救急医療態勢の構築
 救急医療の現場では、どの病院がその患者さんを受け入れるかによって生命が救えるかどうかが左右されてはなりません。当院は開設当初から救急医療に力を入れており、救急応需も年間3000件を超えていますが、一刻を争う疾患だからこそ専門医が対応すべきだと考えています。そのため、当院だけであらゆる救急患者さんに対応するのではなく、この疾患についてはこの病院といった救急の輪番病院に搬送してもらえるように救急隊の教育なども進めています。
3)高度な消化器外科医療の提供
 肝臓移植以外の消化器外科手術にはすべて対応できる専門医がおり、高度医療にも対応できます。また、2015年7月からは日本肝臓学会指導医でもある医師が常勤医となり、肝疾患については内科・外科の連携をはかりながら治療できる態勢が整いました。内視鏡センターの新設も進めており、2016年1月からは内視鏡認定施設として稼働する予定です。

専門性を発揮し、地域医療に貢献できる環境を整備

専門性を発揮し、地域医療に貢献できる環境を整備

 当院は、循環器科、外科、整形外科の認定施設ですので、治療経験が専門医資格の取得や継続のための実績となります。もちろん、給与面でも仕事内容に見合うもので、プライベートについても配慮した勤務体系を整えています。特に30〜40代である程度実績を積んでいる、あるいは専門医の資格を持ち、その力を地域医療のなかで発揮したいと考える医師にとっては、やりたい医療を実現できる環境にあると思います。
 また、今後の地域医療を考えるうえで重要となるのは、地域全体で患者さんの生命を救う仕組みづくりだと考えています。現在、柏市では「柏モデル」と言われる在宅医療の多職種連携の仕組みを整えています。また、近隣の病院との連携や、消化管出血の救急患者さんを当番制で受け入れるGIBネットワーク(松戸市、柏市、流山市)が構築されています。その他領域の患者さんについても東葛北部(松戸市、柏市、流山市、野田市、我孫子市)でタブレットを使った情報共有による連携をはかっていきます。当院でも地域医療充実の一翼を担うべく、今後も環境作りを進めていきたいと考えています。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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