「医師になること以上に、重大な機会が人に与えられ、責任や義務が課せられることはないだろう。病人の治療にあたる医師には、熟練した技術、科学的知識、人間理解が必要である。(中略)医師は、機転、思いやり、分別をそなえている必要がある。なぜなら患者は、症状、徴候、機能障害、損傷した器官、情動障害の単なる寄せ集めではないからである。患者は人間であり、恐怖や希望をもち、苦痛の除去、助力、安心を求めているのだ。」
ハリソン内科学の一節にある言葉です。私はこの言葉に、医療のあるべき姿が映しだされていると考えます。こうした心がけを持つ医師が集う場として、あらゆる分野の医療を網羅した池友会グループを創設しました。内科、外科、リハビリテーション科、眼科、放射線科、その他を含む27の科が存在し、その多くの施設が各学会の関連施設に指定されています。
グループの中心である福岡和白病院では、医療搬送用ヘリをはじめ救急医療設備を完備。夜間・休日も平日の8割以上の対応ができるような体制を目指しています。これは、救急医療こそが医療の原則であるという考えを形にしたものです。
また、患者の命を最優先する心意気として、気安く「最先端」のものを導入しないようにしています。
発表後、5~10年の間にスタンダードな医療として確立された方法と効果が実証された機器のみを採用し、安全で確実な医療を実現しているのです。