院長 松本 裕史 写真

医師個人の負担、頑張りに頼らない、医療体制の確立を目指す

埼玉医療生活協同組合 羽生総合病院

院長
松本 裕史
  • 1984年
    群馬大学医学部卒業
  • 1984年
    三井記念病院
  • 1989年
    国立がん研究センター
  • 1990年
    群馬大学医学部附属病院
  • 1991年
    伊勢崎市民病院
  • 2002年
    羽生総合病院

がん治療・救急医療・予防医療を3本の柱に

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 羽生総合病院は、北埼玉地区の医療施設の不備を解消するため、同地区の住民が設立した埼玉医療生活協同組合が母体となり、羽生市、医療法人徳洲会の三者により、1983年に開設されました。以来、埼玉県北部、群馬県南部の中核病院として認知されています。
 病院としての使命は、何よりも地域医療に貢献すること。『24時間オープン、救急患者を断らない』というモットーは、そのひとつの答えです。また、利益は地域に還元していくというのが基本的な考え方で、平成30年度に当院は新病院への移転を予定していますが、それも地域により充実した医療を提供するためのプロジェクトです。
 新病院は、東日本大震災の経験から、災害に強い病院を目指すと同時に、がん治療・救急医療・予防医療(健診)を3本の柱に据え、環境を整えていく方針です。この新病院を拠点として、将来的にはJCIの認証を取得できるくらいの質を目標としていきたいと考えています。
 充実した医療の提供にあたっては、『医師個人の負担、頑張りに頼らない体制』の確立を目指し、実行しています。たとえば救急に関しては、常勤医師に負担をかけずに受け入れていくため、非常勤医師などを上手に組み込んで、北米型の完全交替勤務制を構築しています。また、医師が診療以外でこなさなければならない仕事の負担を、できるだけ軽減するための様々なシステムづくりにも取り組んでおり、環境整備は着実に進んでいます。

医師が診療に専念できる体制を構築

[病理医も常勤。高度で幅広い分野に対応する外科診療]
 当院の外科は、心臓血管外科以外のフィールドをカバーし、総合的で高度な医療を提供しています。常勤の麻酔医師とともにそけいヘルニアの手術、胆石症の腹腔鏡手術、また甲状腺がん・乳がん・肺がん・各種消化器のがんと、幅広いがん手術を手がけており、専門施設と比較しても遜色のない治療実績を残しています。
 がん手術においては常勤の病理医が在籍しており、手術中にがん細胞の状況を迅速にチェック。より精度の高いオペを可能にしています。また術後に詳細な検討を行うことで、知見を高めていくことができています。現在、がんに関しては年間約500件の症例を手がけていますが、今後新病院移転を機に、放射線治療装置やダ・ヴィンチ、さらにはハイブリッド手術室も整備予定で、より高度ながん治療を実施していく計画です。

[医療秘書課や電子カルテを整備し医師の負担を軽減]
 当院では医師が診療に専念でき、また、オフの時間も充実できるよう、医師の負担を極力軽減するための環境作りを進めています。医療秘書課の設置および電子カルテの導入はその一環。たとえば入退院に関する書類や紹介状への返書、診断書なども医療秘書課がベースを作成し、医師はチェックしてサインをすればよい、という流れが作られています。

[優秀なコメディカルが医師をサポート]
 当院におけるもう一つの特徴は、各種コメディカルが非常に優秀で、しっかりと医師をサポートしてくれている、ということでしょう。たとえば放射線検査技師は医師と一緒に研修に参加しますし、『自分たちもレベルアップしていくんだ』という意識が非常に高くなっています。CTスキャン画像の一次読影ができる技師もいるなど、能力も高く頼りになる存在で、こちらも医師の負担軽減につながっています。
 医師のマンパワーには限界があります。ですから、できるだけそのパワーを診療にあてる、また余裕ができた時間を自身のプライベートの充実にあててもらえるよう、積極的に環境作りに取り組んでいます。

医師の要望に合わせてキャリアパスを用意

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 平成30年度に予定している新病院への移転は、当院を次のステージへと押し上げるものです。埼玉県北部地域にあっては、最先端の設備が整った医療施設となるでしょう。この環境を使って手腕を発揮したい、また、ひとつの科を新たに立ち上げたい、といった意欲を持った医師の方に、ぜひ参加して欲しいと考えています。
 また一方、若手医師の方にとっても確かなキャリアアップに繋がる環境を引き続き用意していきたいと考えています。私自身、大学卒業後、医局には残らずに民間の研修指定病院に入職し、その後、がん研究センターなどの専門機関に所属するなど、30年ほど前としては少数派の経歴を有しています。その時に得た経験やネットワークを、若手医師の方にも伝えていければと考えています。
 当院で学べることは学んで貰う。当院で学べないことは、外部の専門機関を紹介し、期間を決めて学んできて貰う、といったように、医師の“成長時期に応じて必要なこと”を考えたキャリアパスを提示できればと思っています。外部機関で得た人脈は将来にわたっての財産にもなるでしょう。
 当院は関連施設を含め、救急から療養、介護までシームレスな医療の提供が可能となっており、慢性期医療にじっくりと取り組みたいという医師の要望にも応えられます。学閥なども全くなく、医師にとって働きやすい環境が整いつつあるとも自負しており、一緒に当院の新しいステージをつくっていってくれる医師を待っています。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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