感覚器・皮膚科の年収事情

感覚器は物理的・化学的刺激を受容する器官で、耳鼻科が対象とする耳や鼻、皮膚科が対象とする皮膚などが含まれます。耳鼻科や皮膚科は、入院を要するケースがあまりなく、時間外労働やオンコールが生じる可能性も高くないので、とりわけ女性医師からの人気が高い特徴があります。近年は、自費診療の美容皮膚科クリニックも隆盛を迎えています。ワークライフバランス重視の方でも、年収重視の方でも、自身のキャリア選択次第で望む方向へ行きやすいといえるでしょう。

感覚器・皮膚科で働く医師の年収事情を紹介

年代毎の年収事情――順調に階段を昇って年収水準アップ

「1,500万円以上~2,000万円未満」の割合は、30代で約6割(58%)に達し、40代になれば約7割(71%)にまで上昇します。50代では「2,000万円以上」の大台を突破する方も出てきて、経験を重ねるにつれて年収水準がアップしているといえます。順調にキャリアを積んでいけば相応の年収水準に達するとすれば、人生設計が立てやすいと考えることができそうです。

地域別の年収事情(常勤)――関東では「1,500万円以上~2,000万円未満」が約5割

サンプル数が比較的多い関東では「1,000万円未満」が13%、「1,000万円以上~1,500万円未満」が27%、「1,500万円以上~2,000万円未満」が53%、「2,000万円以上」が7%となっています。ただし、特に美容皮膚科はニーズが高い大都市圏に集中する傾向があり、データに影響を与えている可能性も考えられます。

医療施設毎の年収事情(常勤)――病院とクリニックで大きな差はないとの見方も

「1,500万円以上~2,000万円未満」の割合は病院もクリニック・その他も同程度ですが、「2,000万円以上」の割合を見れば、クリニック・その他の方が年収水準は高いといえるでしょう。

性別毎の年収事情(常勤)――キャリア選択次第で女性も年収アップを追求できる

男性のボリュームゾーンは「1,500万円以上~2,000万円未満」(67%)、女性のボリュームゾーンは「1,000万円以上~1,500万円未満」(45%)となっており、女性に比べて男性の年収水準が高くなっています。とはいえ、自身のキャリア選択によって年収アップを追い求めやすい診療科なので、何を重視するか次第であるともいえます。

感覚器・皮膚科で働く医師の希望年収(常勤)

感覚器・皮膚科で働く医師の希望年収は、「1,000万円以上~1,500万円未満」が最も多く(54%)、次いで「1,500万円以上~2,000万円未満」(34%)、「1,000万円未満」(9%)の順となっています。
「1,000万円以上~1,500万円未満」の割合が過半数で、他の診療科に比べて最も高い部類の割合だといえます。また、「2,000万円以上」(4%)より「1,000万円未満」の順位が上であることは、他の診療科ではなかなかみられない特徴です。実際に得ている年収に照らせば、感覚器・皮膚科医の年収に対する満足度は高いといえるのではないでしょうか。

感覚器・皮膚科で働く医師の年収事例を紹介

年収例1<常勤(週4日以上)のみ・岡山県・40代>

研修医時代
600万円~800万円未満
20代
600万円~800万円未満
40代
1,000万円~1,200万円未満
Q1.研修時代~現在に至るまでの年収満足度を教えてください。
大学病院勤務時代はアルバイトによる収入が少なく、市中病院で勤務するより年収が低かったです。学会費用も全額自己負担しなければならず不満でした。
Q2. 今後、どのようにキャリアを伸ばし年収を上げていく想定ですか?展望をお聞かせください。
勤務先での昇給に期待しています。

年収例2<常勤(週4日以上)のみ・石川県・20代>

研修医時代
600万円未満
20代
600万円未満
Q1.研修時代~現在に至るまでの年収満足度を教えてください。
初期研修が終わり、医局の強い規制で年収が下がりました。他科の同期と比べても数十万円は低い水準でした。
Q2. 今後、どのようにキャリアを伸ばし年収を上げていく想定ですか?展望をお聞かせください。
まずは自分のスキルを高めることが先決。その上でアルバイトなどをしていきたいです。

年収例3<常勤(週4日以上)のみ・山梨県・20代>

研修医時代
600万円未満
20代
600万円~800万円未満
Q1.研修時代~現在に至るまでの年収満足度を教えてください。
研修医時代は責任もあまりないので、もらっていた年収で満足でした。今も満足はしています。
Q2. 今後、どのようにキャリアを伸ばし年収を上げていく想定ですか?展望をお聞かせください。
アルバイトを増やすことです。

※自社調べ

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