美容外科の年収事情

美容外科は、主に美意識の観点から人の外見などを改善する外科治療を提供する診療科です。疾患を治す医療ではなく、QOLを向上させる医療であると捉えることもできます。美容外科の診療は一部を除いて保険適用外であり、診療報酬の枠に縛られないため大きな収益を上げやすく、美容外科医の年収水準も極めて高いものがあります。ただし、日進月歩の美容医療の技術を学び、患者さんの美意識に基づくニーズに応え、医療機関同士の競争に勝ち抜かなければならない厳しさもあります。美容外科は長らくクリニック中心に発展してきましたが、近年は形成外科に美容外科を併設する病院もみられます。

美容外科で働く医師の年収事情を紹介

年代毎の年収事情――若手のうちから極めて高年収!

何と言っても「2,000万円以上」の割合が20代で60%、30代で56%に達していることが特徴的です。40代以降の年収水準も十分に高いですが、特に若手は他の診療科ではとうてい考えられない年収を得ています。次々と登場する新たな技術をキャッチアップしつつ、外科的に美を追求する活気ある現場においては、若手であることがプラスに働く面もあるのかもしれません。

地域別の年収事情(常勤)――大都市圏での美容医療ニーズの高さを反映

サンプルのない中国・四国を除いて、エリアの偏りなく高水準の年収を得られています。「2,000万円以上」の割合は関東で33%、関西で60%、中部で50%となっています。これらの大都市圏では美容医療のニーズが高く、その他のエリアより年収水準が高くなる傾向にあります。

医療施設毎の年収事情(常勤)――クリニックの約5割が「2,000万円以上」

美容外科はクリニックとして開業されていることが多く、本調査のサンプルもほとんどがクリニック・その他のものです。そこでは「1,500万円以上~2,000万円未満」の割合が39%、「2,000万円以上」の割合が46%となっており、やはり非常に高い年収水準です。なお、サンプル数は少ないものの、病院(200床未満)でも年収水準は高いといえます。

性別毎の年収事情(常勤)――男性の約6割、女性の約3割が「2,000万円以上」

美容外科には女性医師が比較的多く、本調査のサンプル数においても男性医師とほぼ拮抗しています。「1,500万円以上~2,000万円未満」の割合は男性31%、女性50%、「2,000万円以上」の割合は男性63%、女性29%となっています。

美容外科で働く医師の希望年収(常勤)

美容外科で働く医師の希望年収は、「1,500万円以上~2,000万円未満」が最も多く(32%)、次いで「1,000万円以上~1,500万円未満」(31%)、「2,000万円以上」(29%)の順となっています。
恵まれた年収水準にある美容外科医の声として、上記3つの回答割合がほぼ拮抗している上、「2,000万円以上」が第3位というのは、やや意外な結果といえるかもしれません。実際のところ、美容外科医の年収に対する希望はかなりの程度満足されていますが、それもたゆまぬ研鑽とニーズに応え続ける努力のなせる業なのでしょう。


※自社調べ

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