医師のキャリアにおいて、「いつかは開業」は普遍的なテーマだ。しかし、医院同士の競争が激しくなっている今、十分な準備をしない開業は経営難に陥りかねない。そこで、医院開業コンサルタントとして数多くの実績がある日本医業総研の植村智之氏のアドバイスのもと、後悔しないための「開業マニュアル」を12回シリーズでお伝えする。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年4月号掲載)
立地選定は、開業の成否を大きく左右する。日本医業総研の植村智之氏は、入念な準備が欠かせないと言う。「まずは先生が希望されるエリアをヒアリングします。十分なマーケティングをして3〜4つのエリアに絞り込み、物件の目星を付けて診療圏分析をします。事業シミュレーションをした上で、十分に経営が成り立つ物件があればそこにしますが、なければ周辺エリアに広げます」
(『リクルートドクターズキャリア』2016年5月号掲載)
医院の物件選定には、テナント、戸建て、医療モールなどの選択肢がある。自院の診療コンセプトが、都心の駅前やオフィス街の患者をターゲットとするなら、テナントを選ぶのが一般的だ。日本医業総研の植村智之氏は、選び方の注意点についてこう説明する。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年6月号掲載)
適切な医院経営を行うには、綿密な事業計画が不可欠だ。日本医業総研の植村智之氏は「まず平均診療単価、つまり患者1人当たりの診療報酬を現実に近い形で試算すること」と話す。平均診療単価は診療コンセプトによって決まる。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年7月号掲載)
医院の建築や内装の業者を決める際には、2つの選択肢がある。設計事務所と施工業者を分けて依頼するか、施工業者に設計・施工の両方を依頼するかだ。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年8月号掲載)
開業時の広告宣伝は、「紙」と「Web」の両方を上手く使いこなすことが大切だ。まず、紙には近隣へのポスティングチラシと、新聞の折り込みチラシがある。住宅地などに立地し、地域住民をターゲットとした医院に適している。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年9月号掲載)
受付スタッフや看護師を採用するには、まず採用計画を立てる。募集人数、賃金、雇用形態、勤務時間などを考え、必要な人件費をあらかじめ想定しておくのだ。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年10月号掲載)
「オープニングスタッフは医院の風土を作るメンバーです。対応が悪い人材を採用してしまうと医院のイメージを損ないますから、採用面接は慎重に」
(『リクルートドクターズキャリア』2016年11月号掲載)
開業医は医師でありながら経営者だ。診療の他、スタッフの労務管理も行わなければならない。スタッフを採用した時には労働契約書の締結が必須だ。労働契約書に必ず書くべきは次の5つ。
(『リクルートドクターズキャリア』2016年12月号掲載)
個人事業主として開業すると、毎年、確定申告をすることになる。確定申告には「青色申告」と「白色申告」があり、通常は青色申告を選択する。
(『リクルートドクターズキャリア』2017年1月号掲載)
開業後、しばらくすると1日の患者数や、売り上げに限界が見える。さらに上を目指すには、客観的な経営分析が必要だ。日本医業総研の植村智之氏によると、まず着目するのが「診療単価」と「レセプト単価」である。
(『リクルートドクターズキャリア』2017年2月号掲載)
個人事業として開業し、利益が大きくなってきた時、さらに医院を拡大したいと考える医師も多い。医療法人化は定番のステップアップ手法だ。税理士法人日本医業総研の社員税理士・岡本啓子氏によると、医療法人化には節税のメリットがあると言う。
(『リクルートドクターズキャリア』2017年3月号掲載)
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