喫緊の課題を前に、先駆例に学ぶ医師の役割とは 健康寿命の延伸に取り組む

少子超高齢化において世界のトップを走るわが国にとって“健康寿命の延伸”は是が非でも達成すべき課題である。しかしこれまで健康日本21(第2次)や国の成長戦略等で目標が掲げられてきたにもかかわらず、いまだ平均寿命との差を十分縮めるに至っていない。健康長寿社会実現のために医学・医療は何ができるのか。研究者、地域の病院、専門医などさまざまな立場でこの命題に取り組む方々に、活動の方向性や医師の役割について聞いた。

  • 全国で活動&研究

“栄養・運動・社会参加”三位一体&
市民主体のフレイル予防活動を通じた
まちづくりを全国展開

東京大学
高齢社会総合研究機構
教授
飯島勝矢
1990年東京慈恵会医科大学卒、千葉大学医学部附属病院循環器内科入局。亀田総合病院、君津中央病院、東京都東部地域病院勤務を経て、97年東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座医員、同助手、02年米国カリフォルニア州スタンフォード大学医学部循環器内科研究員、05年東京大学加齢医学講座助手、同講師、11年同大高齢社会総合研究機構准教授、15年内閣府一億総活躍社会の実現「一億総活躍国民会議」有識者民間議員、16年より現職。

飯島勝矢氏 写真

科学的根拠と自主性を重んじ
“集いの場を気づきの場へ”

2040年、現役世代の急減という新たな局面を迎えるにあたり、国は“健康寿命の延伸”を政策課題の一つに掲げ、“健やかな生活習慣形成”“疾病・重症化予防”“フレイル対策と介護・認知症予防”を中心に取り組みを進めることで、16年を起点に国民の健康寿命を3年以上延伸することを目標としている(図表1)。

循環器専門医、老年病専門医と医師としてのステップを踏んできた飯島勝矢氏。次なるステージに東京大学高齢社会総合研究機構教授として “まちを治す医者”を選択した理由の一つに、“高齢者のヘルスケアは医療界の力だけではマネジメントできない”ことへの気づきがある。そこで、医師ならではの視点を活かしつつ、“市民に継続的な活動が促せていない”という従来の介護予防事業の反省点を解決すべく飯島氏が考案し、現在、約70の自治体で展開されているのが『フレイル予防を通した健康長寿のまちづくり』だ。「これは、地域の元気シニアをフレイルサポーターとして養成し、市民主体のフレイルチェック活動によって、“集いの場を気づきの場へと変える”ことを目指すものです」(飯島氏)

それを実現するために、飯島氏は活動のしくみに多くの工夫とこだわりを盛り込む。

まず、フレイルの評価に科学的根拠を持たせるために、千葉県柏市で大規模高齢者コホート研究を実施。“栄養”“身体活動”“社会参加”の3要素がフレイル予防の柱となること(図表2)、これらを複合的に採り入れることで発症リスクが低減できること、とくに“地域に出て、人とのつながりを持つ”ことが重要であることなどを実証した(図表3)。

こうして完成したチェック項目は22から成り、厳しいサポーター養成研修を受けた地域の元気な高齢者が主体となって、地域住民を対象にフレイルチェック活動を行なう。会場は和気あいあいとした雰囲気ながら、参加する市民もチェックして終わりではなく、良いデータには青、悪いデータには赤シールを自身で貼って目標設定を“見える化”し、半年後、一年後には一枚でも赤を青にできるよう、努力が促される。

「エビデンスがあることで、 “良質の脅し”が可能となり、“自分ごと”として捉えやすい」(飯島氏)のだという。どんなに悪い結果でも、サポーターは本人が前向きになれる言葉かけをして励まし、“私も頑張ってきた”と背中を見せる。そこに用意されたシナリオはなく、各自の努力に任されている。

「専門職の“指導”からは生まれないパワーであり、住民が主体だからこそ継続性も生まれます」(飯島氏)

改善への道筋は“20人いれば20通り”ある。「楽しかったのでまたやりたいと思えることが大事で、そこからまた新たな行動へとつながる」(飯島氏)と期待する。ほかにも、自治体ごとに参加者のリピート率を評価するなど、従来型の市民活動の課題解決を目指す。

健康長寿社会実現のために
医師も“生活臨床”の視点を

「高齢社会において純粋な医学が担っているのはワンオブゼム。医師には専門分野を極めつつも、木ばかり見ずに森を見る目、全体を俯瞰する目を養ってもらいたいです。

これからの時代、医師にも“社会的処方”が求められます。検査し、薬を処方するだけでなく、患者の生活にも思いを巡らせ、“地域とのつながり”につなげる指示の出せる、“生活臨床”の視点のある医師であって欲しいと思います」(飯島氏)

臨床感覚を失わぬようにと、自身も週1回の訪問診療を続けている。

図表1● 健康寿命の延伸は2040年を展望した国の重要政策課題の1つ
~2040年を展望し、誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現を目指すために~
健康寿命の延伸
【健康寿命延伸プラン】
⇒2040年までに、健康寿命を男女ともに3年以上延伸し、75歳以上
〇①健康無関心層へのアプローチの強化、
 ②地域・保険者間の格差の解消により、
以下の3分野を中心に、取組を推進
・次世代を含めたすべての人の健やかな生活習慣形成等
・疾病予防・重症化予防
・介護予防・フレイル対策、認知症予防
出典:第94回社会保障審議会障害者部会・資料7「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部のとりまとめについて」(令和1年6月24日)より
図表2● 健康長寿のためのポイント
図表3● フレイル予防と「人とのつながり」との関係
図表4● 健康長寿へ向けた活動
図表2~4出典:飯島勝矢氏提供資料
  • 生活習慣&介護予防

地域住民との交流を通じ、生活を知り、
ニーズを探り、地域のヘルスケア
プロモーションに寄与する

台東区立台東病院
管理者兼病院長
山田隆司
1980年自治医科大学を卒業。県立岐阜病院で研修したのち、揖斐郡久瀬村診療所(現揖斐郡北西部地域医療センター)に赴任し、約20年間、地域医療の第一線に身を置く。99年公益社団法人地域医療振興協会常務理事に就任、2003年からは同協会地域医療研究所所長を兼任し、この間、多くの自治体医療機関の再建に携わる。現在、日本プライマリ・ケア連合学会理事、岐阜大学医学部附属地域医療医学センター特任教授などを兼任している。

山田隆司氏 写真

地域包括ケアの拠点として
必要とされる機能を果たす

厚生労働省は12年度より、健康寿命の延伸に関する優れた取り組みを表彰する制度『健康寿命をのばそう!アワード』を設けている。その第8回厚生労働省健康局長優良賞(団体部門)に選出されたのが、台東区立台東病院・台東区立老人保健施設千束による『患者、職員、地域を元気にする“地域ヘルスプロモーション病院”の活動』だ(図表1)。

同施設は、都立病院再編による閉院後、住民の求めを受けて、09年4月に指定管理者制度を利用して開設された。管理者兼病院長の山田隆司氏は、「台東区は23区で2番目に高齢化率が高く、2世帯・3世帯同居や自営業の多い、下町文化が色濃く残る地域です。周辺には大学病院も多く、急性期医療は充実していますが、その一方で、長期入院が必要になると区外や都外に療養先を求めざるを得ませんでした」と当時を振り返る。そこで、120あった急性期病床を、一般・回復期リハビリ・療養各40床のケアミックス型に変え、上層階に老人保健施設150床と居宅介護支援事業所を併設することで、“どんな病状でも一旦は引き受けて、ここでできる限りのサービスを提供し、適切な場所へと返す”ための機能を備える施設へと生まれ変わった。

「最初の10年は“地域住民から信頼され、かつ赤字にならない運営”に努めてきましたが、これからの10年は量から質への転換を図るべく、地域住民との積極的な交流を通じて病院の役割を広げていく必要があると考えています」(山田氏)

管理契約2期目を迎え、同院は“地域包括ケア拠点としての役割”“人材育成”“地域ヘルスプロモーション病院としての活動”を重点目標に掲げ、新たなフェーズへと踏み出した。

地域住民との交流で育まれる
ヘルスプロモーション活動

ヘルスプロモーション活動は、同施設を運営する地域医療振興協会のヘルスプロモーション研究センターが支援し、活動方針や内容は、多職種からなる職員参加型の委員会が中心となり、ワークショップ形式での話し合いを経て提案される。具体的には、在宅ケア、認知症ケア、フレイル予防、禁煙推進、食生活改善支援の5つのテーマ(図表2)でチームが組まれ、活動を展開している。

禁煙や食生活改善は、職員自らの取り組みを先行。たとえば禁煙治療に関しては、最新のエビデンスに基づくプログラムを職員向けに提供し、先行研究等に比べ、参加率、禁煙成功率ともに良い成績が得られ、協会内の他施設への普及につなげている。

もう一つの特徴的な取り組みが、『ヘルシーコンビニプロジェクト』だ。コンビニ側にも協力を求め、院内コンビニで扱う商品を見直し、大容量のカップ麺や糖分が多く含まれるドリンクを減らす、あるいは目立ちにくい場所に陳列するなどの策を講じたり、塩分量やカロリーを表示したポップを立てたりすることで、偏らない食事を自ら選択できるような店づくりに努めている。

「既存の弁当やサラダを組み合わせ、主食・主菜・副菜のそろう、野菜が多く食塩含有量の少ない『ヘルシーセット』を作り、職員の福利厚生として五百円均一に割り引いて提供しています」(同センター川畑氏)

アンケート調査では購入経験の有無にかかわらず、約8割の職員が“ヘルシーセットは職場でバランスの良い食事をとることに役立つ”と答えており(図表3)評判も上々。この声を励みに、川畑氏は「将来的にコンビニ自体がこのようなセットを商品化できるよう提案したい」と話す。

「これらの取り組みを発展させ、いずれは病院を訪れるすべての人に、禁煙や食育、身体への関心を抱くきっかけが作れるようになりたい」というのが山田氏の展望だ。

また、活動の一環として19年9月に第一回を開催した『病院祭』では、「住民に対し、職員が自分たちの仕事をアピールする機会を持つことで、自身の専門性を意識し、職業人として成長できた」と山田氏は感じており、「当院の使命である“広く住民に対して疾病予防や健康長寿の推進に努めるとともに、障害や疾病があっても尊厳を保ちながら、地域で不安なく生活できるよう支え続ける”姿勢が職員に徐々に浸透している」手応えを得ているという。

総合力を持った医師、地域の
拠点たる病院を目指す

「地域の医師にはこれまで以上に総合医の視点やコミュニケーション力が求められてきます。正しい医療を提供するだけでなく、高齢者の生活を知り、薬を飲めない理由を考え、認知症の方が不安を感じない話し方を探るなど、総合力を備えることが大切だからです。今後、地域の中小病院は一般的な疾患や問題をワンストップで受け止め、地域ニーズにきめ細かく対応できる“地域の拠点”たる医療施設へと変わっていく必要がある、と考えています」(山田氏)

図表1● 健康寿命の延伸に向けた同院の活動概要
I.職員参加型の健康推進委員会を核とした組織的なヘルスプロモーション活動
・多職種を構成員とする委員会を設置し、活動の方向性や方針の検討、進捗管理を担当。
・職員ワークショップや会議を定期的に開催し、職員の主体的な参加のもとで、5つの取組みテーマと担当チームを設定。
・これらのプロセスを経て取組み体制が整備され、職員の健康意識や活動意欲の向上、職種間のコミュニケーションが促進。
II.行政機関や学校等と連携・協働した地域活動
・区保健所と協働した講演会の開催(たばこ、がん予防)、学校と連携した区内5つの小中学校での喫煙防止教育の実施。
・地域包括支援センターと協働した「喫茶Y・O・U認知症カフェ」を毎月1回開催、認知症理解の普及や相談、交流の場を形成。
III.食環境整備として「健康的な食品と情報の発信拠点」を目指すヘルシーコンビニプロジェクト
・院内のコンビニで販売している食品を見直し、主食、主菜、副菜がそろったヘルシーセットの割引販売や介護食の提供。
カップ麺等は、食塩量別に教育的な陳列を実施。
・その結果、野菜を多く含む商品の売り上げが増加、高糖質・高食塩商品の売り上げが減少。
IV.保険診療と健保の保健事業を組み合わせた日本初の新しい禁煙治療の提供
・喫煙が制限される環境の中で喫煙を続けている職員に対して、最新の禁煙治療のエビデンスをもとに、標準プログラムに加えて、治療内容が充実したプログラムを提供。先行研究等に比べて、より高い参加率と禁煙成功率((2年間累積の参加率32%、治療終了3か月後の禁煙成功率93%)が得られ、この成果をもとに協会職員全体に展開。
V.組織の運営方針に「地域ヘルスプロモーション病院」を位置付けて持続可能性を担保
・2019年度から今後10年間の指定管理による施設運営の受託にあたり、組織運営の根幹となる運営方針に「地域ヘルスプロモーション病院」を位置付け、施設として取り組むべき活動としての優先順位を高め、持続可能性を担保。
図表2● 台東病院・老人保健施設千束におけるヘルスプロモーション活動のイメージ図
図表1~2出典:厚生労働省「第8回 健康寿命をのばそう!アワード」資料(令和元年11月13日)より抜粋
図表3● 院内コンビニにて販売のオリジナル「ヘルシーセット」の評価(n=230)
ヘルシーセットはバランスの良い食事をとることに役立つか
「セット購入経験あり」の88%、「セット購入経験無し」の70%(職員全体の約80%)が、ヘルシーセットは職場でバランスの良い食事をとることに役立つと回答
出典:職員向け「ヘルシーコンビニプロジェクトに関するアンケート調査」(2019年9月・ヘルスプロモーション研究センター調べ)より
曜日毎・月替わりの『ヘルシーセット』
職員の声を受け、単身や高齢者世帯向けに、保存のきく商品を増やした
塩分量を示すポップが視覚に訴え、身体にいい商品へと自然に誘導
  • 健康促進&介護予防

医学的な根拠のある『体操』を
市民に指導し、市民自身が広める。
「自立と共生」で健康寿命の延伸を

社会福祉法人
聖隷福祉事業団
浜松市リハビリテーション病院
病院長
藤島一郎
1975年東京大学農学部(林学科:森林植物学教室)卒後、浜松医科大学医学部医学科に進み、82年に卒業。浜松医科大学医学部附属病院、聖隷浜松病院、聖隷三方原病院、東京大学医学部附属病院等での勤務を経て、2008年 4月より現職。現在、日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医・指導医・代議員、日本脳神経外科学会専門医、日本摂食嚥下リハビリテーション学会理事、日本臨床倫理学会理事等を兼任している。

藤島一郎氏 写真

住民気質と専門性を活かした
市民トレーナーの養成事業

厚生労働省の調べでは、政令指定都市に東京23区を加えた20大都市の中で、男女とも健康長寿のトップに輝くのが静岡県浜松市だ(図表1)。

温暖な気候、日照時間の長さ、就労・社会参加の機会の豊富さなどがその理由として考えられているが、浜松市リハビリテーション病院長の藤島一郎氏は、「医療・介護施設が充実し、連携がスムーズな点も少なからず貢献していると考えられるが、何より、チャレンジ精神旺盛な住民気質を指す“やらまいか精神”が良い効果をもたらしているのでは」とみている。

そうした住民気質と自身の専門性を活かし、11年より藤島氏が取り組みを続けているのが『市民いきいきトレーナー養成事業』だ。

運動が健康に良いとわかってはいても、高齢者の場合、やり過ぎても良くないし、やり方を間違えると却って害になる可能性さえある。

「そこで、理学療法士や作業療法士などのセラピスト、リハビリテーション医の知識・技術を採り入れた『浜松いきいき体操』を考案しました。それを市民に体得してもらい、“市民いきいきトレーナー”として市民の間に広めていくことで、“市民が市民を支える”社会を築いていって欲しい、というのが活動のコンセプトです」(藤島氏、図表1)

活動が目指す“自立と共生”社会の構築はリハビリテーションの理念にも重なる。

同院による『“市民いきいきトレーナー”の養成とその活躍支援』事業は、『第7回健康寿命をのばそう!アワード・生活習慣病予防分野』でスポーツ庁長官団体部門優秀賞を受賞している。

“けがなく、効率よく”重視の
『浜松いきいき体操』を展開

トレーナー養成講座は50歳以上80歳未満の心身ともに健康な浜松市民を対象としており、ベーシック・アドバンス・マスターの3コースから成る。レベルはベーシックトレーナー(BT)、アドバンストレーナー、マスタートレーナーに分かれており(図表2)、たとえばBTがリフレッシュコースを受講し、いくつかの基準を満たせばアドバンスコースを受講できるしくみだ。

とくに、医師や看護師、リハビリスタッフが講師を務めるベーシックコースは3日間のプログラムが組まれており、体操の実技指導のほかに、運動学・解剖学などの専門知識やトレーナーの役割、“ボランティアとは何か”を学んでいく。

「浜松にはすでに骨折・転倒防止を目的とした『ロコモトレーニング』がありますが、リハビリテーションの視点で考案され、医学的・科学的根拠のある『浜松いきいき体操』は、“けがをせずに、効率よく”を重視しています」(藤島氏、図表3)

身体の深部にあり、姿勢や関節の位置を保持する役割を持つ深層筋を効率的に鍛えるだけでなく、藤島氏が専門とする誤嚥や肺炎を防ぐための動きも盛り込まれている。

リハビリテーション医学は対照群の設定が困難で、エビデンスを確立しにくい領域ではある。しかし、活動を開始してから18年までに5百名を超えるトレーナーを輩出しており、彼らの活動の延べ数は6千を超え、体操に参加した市民の数に至っては約4万ほどにもなっており、活動が着実に浜松市民の間で広がりをみせているのは間違いない(図表4)。

リハビリの理念でもある
“自立と共生”を目指す

健康寿命の延伸には、食生活を改善し、生活リズムを整え、睡眠と適度な運動が良い効果をもたらす。

「その視点でいうと病院が果たすべき役割はあまりありません。なぜなら、それらの必要性を市民一人ひとりが認識し、効率的に行なうすべを身につけ、自主的に活動していくことの方がはるかに大切だからです」(藤島氏)

その際に、“こうするといいですよ”という一つの提案が『浜松いきいき体操』だと藤島氏はいう。

「たとえ障害や疾患を持っていても、家に閉じこもることなく積極的に生きていく能力が身につけられるよう、身体的・精神的にサポートする――リハビリテーションは生活を守る医療であり、ゴール・オリエンテッドの医療です。

そして、“病気の人を助ける”だけでなく、“病気にならないように支える”ことも医師の大事な役割だと考えています。そのために自分のできることは何かと考え、プロボノ活動として一連の活動を展開してきました。

それを“楽しそう”“おお、なるほど”と思ってくれる人が一人でも増えてくれれば、うれしい限りです。リハビリテーション医療はそういうことのできる医療です」(藤島氏)

「第28回ベーシックコース・3級」では先輩トレーナーが実技指導を行ない、26名の新人トレーナーが誕生した
写真提供/浜松市リハビリテーション病院
図表1● 取り組みの背景
図表2● 市民いきいきトレーナー養成講座の概要
図表3● オリジナル「浜松いきいき体操」の特徴
準備・坐位・立位の計29の体操が収録されたトレーナー対象のDVD
図表4● 養成講座の成果
図表1~4出典:浜松市リハビリテーション病院提供資料