非常勤勤務の上手な選び方

弊誌会員調査によると、数年以内に非常勤として働いたことのある医師は7割以上。そのうち6割以上が非常勤で年収400万円以上を得ている。常勤の仕事で多忙を極めるなか非常勤で働くのであれば、報酬においても、仕事の内容においても、満足度の高い働き方になるのが望ましい。求人の全体傾向や科目ごとの状況、報酬の相場ほか、目的の定め方、高い満足度が得られる施設の選び方などを見ていきたい。

ドクターキャリア アドバイザー部2グループ グループマネージャー
光成陽一
現場経験豊富で、非常勤マーケットの現状を熟知したマネージャー。

光成陽一氏 写真

ドクターキャリア アドバイザー部2グループ キャリアアドバイザー
小室奈未
首都圏を中心に全国の求人事情に通じる。誠実なあっせんに定評。

小室奈未氏 写真

  • 全体傾向

4月入職希望なら、早く動くほど選択肢が広がる。
社会的ニーズを反映し、訪問診療で求人が増加

時期傾向

求人が多いのは12〜3月
今すぐに行動したい

非常勤医を必要とする施設は依然として多い状況だが、年間を通してみるととくに募集が増える時期がある。リクルートメディカルキャリア調べの非常勤求人数の時期別推移(図表1)によると、とくに求人が多いのは12〜3月、また6〜7月となっている。1月は年末年始をはさむ関係で少ないようにみえるが、人事異動を経て病院が新体制になる4月に合わせ、12〜3月に募集を行う施設が多い。10月の新体制に向けては、6〜7月に募集が増える。

リクルートメディカルキャリアのグループマネージャー・光成陽一氏は、「これらは例年変わらない傾向であり、非常勤の仕事は1〜3月、6〜7月に決めるスタンスで行動されるのが望ましいといえます」と話す。

具体的な求職活動については、キャリアアドバイザー(CA)の小室奈未氏がこう解説する。

「2月頃から活動をはじめて1カ月以内で入職先を決める医師が多い傾向です。とはいえ、募集は12月から増えるため、12〜1月上旬にかけて好条件の求人が浮いているケースも散見されます。早めに動くことによって好条件の勤務先が見つかる可能性も高いといえます」

年始から求人が増えると見込んで時期を待つ医師がいるが、そのときには求職する医師も増える。基本的には早めに動いて早めに決める方が有利、と考えていいだろう。

スキルアップを図るために非常勤で働くなど、目的や条件に合う施設をじっくり探したいという場合も、早めに情報収集をはじめたい。

今年4月の入職を考えるなら、今すぐ行動したいところだ。

科目傾向

求人の約3割は内科
増加傾向なのは訪問診療

求人は既存施設の割合に比例し、内科系が70%近くを占める。科目別求人割合(図表2)でも、最も多い一般内科は29%に達している。

次いで多いのは整形外科、精神科、消化器内科、皮膚科の順。2年程前からは在宅医療の求人も増えている。

「多疾患の高齢者が多いため、在宅医療(訪問診療)では内科医以外に精神科、皮膚科、整形外科などの求人もあります。体力があり、多様な経験のある医師のニーズが高いといえます。一般内科の外来を希望されている医師でも、今のスキルが活かせることや、訪問診療が今後広がっていく領域であることなどをお話しすると、非常勤医としてキャリアを積んでみようと入職を決める例が少なくありません」(小室氏)

自由診療の分野では数年前からAGAの求人が増えている。

外科系の求人は多くないが、そこには、非常勤では術後の管理にあたれない、といった理由がある。麻酔科医も同様で、首都圏で若干の求人がある程度という。形成外科、乳腺外科、救命救急など、専門性が高い科目も求人は多くない。とはいえ、日勤では探しにくい産婦人科医でも当直では求人があるなど、働き方によっても状況が異なるので、求人が少ない科目については条件を緩めることも検討したい。

エリア傾向

医師不足、患者増のエリア、
都心部より周辺地域でニーズ

図表3は都道府県別の非常勤求人倍率をランキングしたもの。埼玉県、群馬県、千葉県、茨城県など、関東近郊を筆頭に、長野県、沖縄県、鳥取県などの求人倍率が高い。医局派遣が主流のエリアでは求人が少ない、という傾向もある。

科目によっても地域偏在がある。例えば在宅医療でも求人が増えているのは首都圏であり、名古屋、福岡、大阪など、訪問診療が進展途上の地域では求人もそれほど多くない。さらに細かく見ると、東京都でも都心部より世田谷区、杉並区、足立区など、都心からやや離れた住宅地での求人が目立つ。

最近、東京都内では家庭医のクリニックが増えつつあり、今後は家庭医のニーズも高くなると考えられる。

選択ポイント

忙しさは不満要因に
具体的に基準を持つ

非常勤勤務を考える際には、非常勤でどんな仕事をしたいかはもちろん、働ける曜日や時間帯、科目、業務内容、報酬の金額、エリアを検討しておく。

「忙しさについては、離職に繋がることもあるので自らの基準を明確にすることが重要です」(光成氏)

外来なら患者数、当直なら救急車、ウォークインの受け入れ人数などの目安を持つなど、具体的に考えたい。

報酬についても、希望額と許容できる額を考えておく。エリアは「自宅から1時間を想定しておくと選択肢が広がります。通勤時間が長い分、報酬が高くなる傾向もあるので、どのくらいなら可能かも考えておくとよさそうです」(光成氏)

図表1 ●定期非常勤求人数の時期別推移
図表2 ●定期非常勤の科目別求人割合
図表3 ●都道府県別・定期非常勤求人倍率ランキング20
No. 都道府県 有効求倍率
1 埼玉県 0.042
2 群馬県 0.036
3 千葉県 0.035
4 茨城県 0.034
5 長野県 0.033
6 沖縄県 0.033
7 鳥取県 0.032
8 静岡県 0.032
9 大分県 0.032
10 和歌山県 0.030
11 山口県 0.024
12 愛知県 0.024
13 岐阜県 0.022
14 広島県 0.022
15 奈良県 0.021
16 神奈川県 0.021
17 岡山県 0.020
18 福島県 0.018
19 鹿児島県 0.017
20 福井県 0.017
※倍率は全国の平均求人倍率を1とした場合で表記
図表1〜3出典:(株)リクルートメディカルキャリア調べ
  • 勤務形態

週1〜2日勤務が全体の約73%を占める。
一般外来、病棟管理、専門外来で活躍

週1日、日勤で働く医師が多い

非常勤医の勤務日数はどのようになっているだろうか。弊誌が会員に対して行った「定期非常勤勤務に関するアンケート調査」(2017年)を見ていこう。

図表4にもあるように、もっとも多いのは週1日程度の勤務で、全体の約53%を占める。次いで週2日が20%となっている。

「多く働ける医師が歓迎されますが、常勤との掛け持ちになるため、週1日勤務を希望する医師が圧倒的に多い状況です」(小室氏)

勤務の曜日(図表5)は、月〜金曜の平日が多く、全体の約81%。この点では施設と医師のニーズがマッチしている。

土日に非常勤で働きたい医師もいるが、「土曜の午前中は外来がある施設も多いため、外来や病棟管理の求人も少なくありません。ただし外来のない日曜日の求人は少数。日曜から月曜の朝までの日当直がメインの求人となっています」(光成氏)

勤務形態(図表6)については、日勤(1日)が主流。以下、午前中、午後、当直と続く。

「求人は日勤が多く、午前午後とも外来というのが主流なほか、午前中は外来で午後は病棟管理、という例もあります。午前のみの勤務では外来、午後の勤務では病棟管理、という求人も見受けられます」(小室氏)

そのほか、「4月、10月は日勤での入職、それ以外の時期には当直で入職するケースが増える」(小室氏)という季節的な傾向もあるという。組織が新しくなる時期に外来担当として入職し、仕事に慣れたところで、「もう少し働ける」と思った医師が当直に入る、ということのようだ。

一般外来が圧倒的多数
病棟管理も多い

勤務内容では、一般外来(約55%)、専門外来(約20%)と、外来が多数を占める(図表7)。

実際に外来を希望する医師が多く、それでも十分、施設を見つけることは可能だが、「病棟管理もする、往診にも対応するという医師は、施設にとってありがたい存在で、候補となる施設が増えます。とくに外科系で求人が少ない科目で探す場合は、病棟管理も担うことで施設が見つかる可能性が高まります」(光成氏)

実際、病棟管理を行っている医師も23%を超える。医師の希望が多い内視鏡検査も10%近い。

図表4 ●直近の勤務日数
図表5 ●勤務の曜日(複数回答)
図表6 ●勤務形態(複数回答)
図表7 ●勤務内容(複数回答)
POINT
  • 平日の1日、日勤で非常勤勤務する医師が多い。施設のニーズともマッチ。
  • 求人も平日が多い。土曜は午前中の外来と午後の病棟管理、日曜は日当直が選択肢。
  • 勤務内容は一般外来が半数以上。病棟管理、専門外来、救急対応、内視鏡検査を担う医師も。
  • 病棟管理、往診など、勤務内容を広げれば、求人が少ない科目でも探しやすい。
  • 相場

報酬は時給1万円が目安。
診療報酬が高い科目などでは報酬も上がる

相場は1日8万〜9万円、
年収400万円程度

報酬は科目や地域によって異なるが、基本的な相場は、時給1万円が目安となる。

一度の勤務で得られる平均報酬は4万〜5万円、5万〜6万円、8万〜9万円の順に多い(図表8)。非常勤で得ている税込年収は400万円未満が約38%、400万〜600万円未満が約19%となっている(図表9)。

1勤務あたりの平均報酬は勤務形態によっても異なり、日勤(1日)では8万〜9万円が多く、次いで9万〜10万円未満、5〜6万円未満となっている。午前または午後の勤務や夜勤、当直では、ともに4万〜5万円が多く、3万〜6万円の範囲が多数を占める。

報酬は科目によっても異なる。

整形外科は、診療報酬が高いこと、経過観察やリハビリで長く通院する患者がいることなどから医師の報酬も高めで、時給は1万〜1万2000円程度が目安となる。

眼科や耳鼻科も、診療報酬が高いのに加えて、1日に診察できる患者数が多い、医師の絶対数が少ない、などの理由から、時給1万〜1万2000円が相場となっている。眼科ではコンタクト外来があるクリニックや、白内障のオペができる医師については高めになる傾向という。白内障のオペは基本、日帰りで病棟管理が不要なので、非常勤でも担当できる。

診療報酬が高く、患者数が多く、医師が少ない科目は報酬も高い、ということである。

訪問診療も比較的高く、日給8万〜10万円が目安。診療報酬の高さと、医師数が少ない中で今後が期待される分野であることが大きい。

エリアによる違いもある。

東京都でも利便性の高い都心部より、都心周辺で乗り継ぎなどが不便なエリアでは若干相場が上がり、時給1万1000円程度、市部では1万2000円などの例もある。大阪、名古屋などでも同じ傾向だ。

一方、老健などは相場よりやや低めで、終日で6万〜7万円。エリア別では、医局派遣の多い九州の都市部では時給8000円〜1万円となる。

図表8 ●1勤務あたりの平均報酬(複数回答)
図表9 ●定期非常勤による税込年収(複数勤務の場合は合計額)
図表10 ●勤務形態別・1勤務あたりの平均給与(複数回答)
勤務形態 日勤(1日) 日勤(午前) 日勤(午後) 夜診・夕診 当直 日当直
1勤務あたりの平均給与
1万円未満 1.6 0.0 1.8 0.0 0.0 0.0
1万円〜2万円未満 3.1 4.5 3.6 0.0 2.9 5.0
2万円〜3万円未満 0.8 3.4 5.5 0.0 2.9 5.0
3万円〜4万円未満 7.9 21.3 16.4 26.7 20.6 15.0
4万円〜5万円未満 9.4 43.8 43.6 46.7 32.4 15.0
5万円〜6万円未満 14.2 25.8 23.6 13.3 20.6 20.0
6万円〜7万円未満 7.9 5.6 7.3 6.7 8.8 10.0
7万円〜8万円未満 11.8 5.6 9.1 0.0 5.9 10.0
8万円〜9万円未満 21.3 5.6 5.5 6.7 11.8 15.0
9万円〜10万円未満 15.0 2.2 1.8 6.7 8.8 20.0
10万円〜11万円未満 11.0 5.6 1.8 0.0 2.9 0.0
11万円〜12万円未満 3.9 0.0 0.0 0.0 2.9 5.0
12万円〜13万円未満 3.1 0.0 0.0 0.0 8.8 5.0
13万円〜14万円未満 3.1 1.1 1.8 6.7 0.0 0.0
14万円〜15万円未満 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
15万円以上 4.7 1.1 1.8 0.0 11.8 20.0
図表4〜10 出典:弊誌「定期非常勤勤務に関するアンケート調査」2017年/有効回答数235人
POINT
  • 非常勤による税込年収は400万円未満が多い。次いで400万〜600万円未満も多数。
  • 日勤(1日)では8万〜9万円未満が平均的。午前、午後、当直では4〜5万円が目安。
  • 時給は1万円が目安。整形外科、訪問診療、眼科、耳鼻科などでは高めに。
  • 専門性が高い、診療報酬が高い、患者数に対して医師が少ない、忙しい、交通利便性に難があるなどの理由で報酬は高くなる。
  • 目的

非常勤の目的で多いのは「収入アップ」。
スキルアップや専門外の領域に取り組む医師も

収入アップ

非常勤勤務の目的でもっとも多いのは、収入アップだ(図表11)。

「400万円程度のアップを希望する医師が多く、週1勤務、日給8万円で達成できる水準です」(小室氏)

給与が高ければ通勤は2時間程度まで許容という医師もいるというが、たとえば、医師不足の静岡県では、東京から静岡までの新幹線代支給、時給1万2000円程度などのケースがある。エリアを広げて考えれば高い報酬が得られる可能性は高まる。

基本的には医師の需給のバランスや忙しさの度合いで報酬が決まり、当直では夜間救急やオンコールの件数によってインセンティブがつくなど、高いなりに理由はある。高い報酬を得るにはある程度の忙しさを想定するなど、報酬と忙しさのバランスを具体的にイメージしておきたい。

スキルアップ・症例増

非常勤でスキルアップしたい、症例を積みたい医師も多い。

「常勤先で緩和ケアを担当中の医師が、非常勤で症例を得て外科の専門医を維持したいなどのニーズがあります。非常勤ではオペは困難ですが、手術の助手であれば勤務先を探すことも可能です」(小室氏)

新たなにトライ

未経験でも歓迎されるのは訪問診療で、「専門性より視野の広さがあり、外来や病棟管理の経験がある医師なら、未経験でも30代前半からニーズがあります」(光成氏)

形成外科医や皮膚科医が週1の非常勤で美容をはじめたいなど、医療のトレンドを踏まえて新たな分野に踏み出そうとする医師もいる。内科医が家庭医の専門医をめざして学びたい、という例も出ている。

基本的に非常勤医には即戦力が求められるため、自身の能力が活かせる分野で働くのがよいが、異なる診療科で働く医師も17%を超える(図表12)。報酬の希望額を下げる、エリアを広げるなど、条件を緩めて探すとよさそうだ。

開業準備

訪問診療の経験を積んで開業したい、経営を学びたいという医師も。入職後に開業の意思が発覚すると、競合になる恐れなどからトラブルになることもあるので、意思を伝えたうえで施設を決めたい。開業を考える地域とは異なるエリア、開業のコンサルティングをしているクリニック、開業後、患者を紹介し合えるような施設、といった選択肢がある。

育児と両立

時短勤務が希望の場合でも、1日よりは2日、3日など日数を増やすと探しやすくなる。育児が落ち着いたら勤務日数を増やす(常勤に移行する)といった条件で入職が決まるケースも。柔軟に考えて選びたい。

図表11 ●定期非常勤勤務の目的(複数回答)
図表12 ●勤務の診療科は「主とする診療科」と同じか?
POINT
  • より高い報酬をめざすなら、忙しさを受け入れる、エリアを広げるなどが効果的。
  • スキルアップや症例を積みたい場合は、非常勤でも叶う方法を考える。
  • 非常勤に求められるのは「即戦力」。ただし訪問診療では、未経験でも学びながら働ける、経験が積める可能性が高い。
  • 開業準備のための非常勤勤務では、あらかじめ目的を伝えてトラブルを防ぐ。
  • 勤務先選び

勤務時間や報酬などの条件面だけでなく、
勤務内容、診療体制、治療方針をチェック

常勤の勤務先選びと同じく
確認は慎重に行いたい

報酬や通勤利便性はもちろん、勤務先選びの際には業務内容と治療方針についてもしっかり確認したい。

病院勤務の医師がクリニックに入職する場合には、患者数や、スタッフを含めた診療体制など、環境が大きく異なることもある。

「院長が往診に出る間の外来を担うため自身ですべて判断する必要があって責任が重いといった例もありますし、糖尿病などに栄養士や専門の看護師がつくかなど、診療体制によって医師の仕事の範囲が違ってきます。常勤先での診療と違いがないか、違いがあっても対応可能かを見極めることが大切です」(小室氏)

診療方針も重要で、泌尿器科系では透析に移行する症例でも、腎臓内科では温存の選択肢を探るなど、治療方針が異なるケースも。

「基本的に施設の方針に合わせることになるので、『こういう状態なら自分はリハビリを勧めるが、クリニックではどうしているか』『どんな薬を処方しているか』など、面接などの際に具体的に確認することが大切です」(光成氏)

人間関係も重要なので、面接の際には院長や上司、協働するスタッフなどと話し、考え方のほか、年齢や経験、その施設における立場や役割なども知っておきたい。

勤務先の見つけ方については、人材紹介会社を利用する医師が多い。医局や友人・知人からの紹介に比べてしがらみがない、CAから最新の情報や客観的な意見が得られるなどのメリットもある。

常勤として働くのに比べて気軽に考えがちではあるが、非常勤であっても施設から頼りにされることは間違いなく、安易な離職は避けたい。

「最低1年は続けないと施設も困りますし、その後の求職にも影響しかねません」と、小室氏。常勤先での急な人事など、やむを得ない場合もあるが、思っていたより忙しい、人間関係がうまくいかないなど、勤務先選びの際に慎重に確認しておけば、ある程度避けられることも少なくない。ポイントをおさえて、満足度の高い非常勤勤務を選択したい。

図表13 ●定期非常勤の勤務先を見つけた方法(複数回答)
図表11〜13 出典:弊誌「定期非常勤勤務に関するアンケート調査」2017年/有効回答数235人
POINT
  • 施設によって患者数や診療体制は異なる。とくに病院の医師がクリニックに入職する場合などは慎重に確認して判断する。
  • 治療方針は施設に準じるのが基本。処方薬も含めて違和感がないかを事前に確認する。
  • 人間関係も重要。完全に把握することは難しいが、面接や施設見学で院長や上司と話す、出身大学を確認するなどの工夫を。
  • しっかり選び、最低1年は勤務したい。

スポット非常勤の基礎知識

すき間時間を活かして
収入やスキルを効率的に上げる

定期非常勤に対して、臨時で勤務する「スポット非常勤」もある。

報酬の相場は時給1万円前後で、特殊検診、婦人科などでは高め。整形外科や麻酔科ではオペのスキルなどによって高めになる。

学会シーズンなどに一時的にニーズが高まるのもスポット非常勤の特徴で、年中無休のコンタクト外来などでは時給がアップしやすい。音楽フェスなどの野外イベントやテレビ番組の収録現場などで、内科医や整形外科医が求められる例もある。

不定期ゆえにすき間時間を活かせるというメリットがあるが、現場のスタッフとコミュニケーションがとりにくい、設備がわからないなど、難しい面もある。スムーズに診療できるような配慮も心がけたい。状況によっては未経験の分野に挑戦できることもあるので、前向きな姿勢で臨みたい。