転職の仕方は医師によって、状況によってさまざま。大学病院から民間病院へ、都市部から地方へといった転職もあれば、転科を図る転職もある。さまざまな事情、動機がある中で、転職を成功させるにはどうすればいいのか。転職を支援しているキャリアアドバイザーに、最新の状況について聞いた。さらにキャリアチェンジの10の成功実例をピックアップ。成功のポイントを探ってみたい。

  • 事情別・転職傾向

エリア、科目・分野、施設形態、勤務形態。
転職成功のためにはそれぞれの最新事情を知る

エリア 医師充足度は西高東低 地方にはメリットも多い

医師の数については地域偏在があるといわれて久しいが、図1の都道府県別・人口10万人あたりの医師数でも、西高東低の様子がわかる。

また北海道では道内の医師の6割近くが札幌市に集中し、釧路や旭川、帯広などの中都市では不足しているなど、エリア内での偏在も起きている。施設数が多いこともあるが、医師自身の住みやすさ、教育環境などが影響している。

「地方では都市部と比べてプラス100〜200万円の年収が得られる施設、転科を積極的に支援してくれる施設などもあります。地方に目を向けることでキャリアが開ける可能性もあるでしょう」(キャリアアドバイザー。以下CA)

たとえば介護Uターンで転職先を探す医師に対しては、要介護者に老人健康施設やサービス付き高齢者住宅を斡旋してくれるなど、働きやすいようにフォローを行う施設もある。

静岡、茨城、栃木などの施設では、「新幹線通勤」を認め、交通費を全額支給する施設も。数十分というまとまった時間、座って通勤する時間を論文の準備にあてる医師もいる。

地方にはメリットも多いが、郊外に転居するだけでも家族から反対されることがあるので、事前に相談し意見を調整することも重要だ。

一方、東京都の城西、城南エリアは、医師に超人気で、買い手市場の状態にある。転職するにはある程度のセールスポイントがあるといい。

図1 都道府県(従業地)別に見た医療施設に従事する人口10万対医師数

厚生労働省・平成26年度「医師・歯科医師・薬剤師調査」

科目・分野 制度改革や高齢化が 需要の強さに影響

図2は科目別医師数の増減に関するデータをまとめたもの。平成24年から26年までの2年間を見ると、全体では2・7%増加している。

平均より大幅増加している科目には、「糖尿病内科(代謝内科)」「腎臓内科」「リウマチ科」など、高齢化によって需要が高まっている科目が挙げられる。新規開業が多く、近年人気の「美容外科」の増加も目立つ。

一方で「外科」は約5%減少と平均の増加率を大きく下回り、急性期病床数削減の影響がうかがえる。そのほか、増加率が平均より低い科目には、医師に不人気の科目が多い。

キャリアチェンジにはこういった傾向を把握したうえで臨みたい。

また転科は若いうちが望ましいが、「これまでのスキルをどう活かせるかが明確であることが重要」(CA)。たとえばリハビリテーション科には整形外科、脳外科、神経内科からの転科が多いが、全身を診ていた医師なら、内科からの転科も受け入れられる例もあるという。

分野では、慢性期病院から急性期病院への転職は難しい傾向にあるので、急性期病院で働く医師が慢性期病院に移る際は慎重に検討したい。

「科目や分野については施設内の配置転換を希望できる例もあります。自身の担当科目や分野だけでなく施設全体についてよく知り、軌道修正が可能かどうかも確認しておくと、転職を繰り返すなどのリスクを減らすことができます」

施設形態 大学病院から民間病院への 転職時が一番注意を要する

大学病院と民間病院では仕事内容、風土、経営意識など異なる面が多いため、大学から民間へ移るときが一番注意が必要だという。

役職にこだわる医師には肩書が用意される例もあるが、同僚の医師との軋轢も生むリスクも。若手の場合は、先輩医師が多く症例が回ってこない、症例を積みたいなど積極的な動機での転職は歓迎されやすい。

大学、民間を問わず、規模によっても施設の雰囲気は異なる。若い医師は指導医がいる施設の方がいいが、医師が多すぎると症例が回ってこないという危惧もある。

「どんな働き方をしたいかを具体的にイメージし、それが適う施設かどうかを確認することが重要です」

勤務形態 夜勤やオンコール対応が 転職を有利にすることも

「転職時、週4日勤務、当直・オンコールなしを希望する医師が過半数を超えていますが、特に当直・オンコールなしは施設側との最大のギャップになっています」と、CA。

人気施設への転職や収入アップの転職をめざすなら当直を担うなど、施設側の要望を満たすと有利になることも少なくない。週1回程度の当直を望む施設が多いが、子育てなどで当直が困難なら、月に1回程度、週末の病棟管理を行う、曜日限定でオンコールを担うなど対応策はある。週4勤務を希望する医師も多いので、「子育てや介護に時間がかかる医師なら、週5日勤務にして逆に1日あたりの勤務時間を短くする交渉も有効」という。

図2 医療施設に従事する医師数(人)

厚生労働省・平成26年度・平成24年度「医師・歯科医師・薬剤師調査」より作成
増減欄の色:増加率がピンク=10%以上、ブルー=3%未満

事情別希望をかなえた医師たちの成功ストーリー10

キャリアアドバイザー(CA)たちが、自ら担当した10の成功事例を公開。事情別の転職プロセスや成功の秘訣を見ていきたい。

開業に向け症例を積みたい。転職で学べる環境へ

37歳・男性

変更項目
  • 役職
  • 施設形態

大学の医局に勤務していたS医師。先輩医師が多く、症例があまり回ってこないという状況にあった。『将来的には整形外科で開業したいが、このままでは症例が積めず、開業できない』。そう考えたS医師は転職することを決めた。

当初、クリニックなら運営ノウハウを学べると考え、開業に備えてクリニックへの転職を希望。しかし、整形外科医として学ぶ必要性も高い。そこでCAは、クリニックと並行してオペありの病院を候補にすることを提案した。

まずはクリニックの面接を受けたが、開業3年目・40代半ばの院長の話を聞いたことで、自分にはまだ経験が足りないと感じたS医師。候補を病院に絞ることを決めたという。

最終的には整形常勤医師が退職し、オペができる常勤医師が不在となった病院に、ひとり医長として入職した。複数名体制の病院もあったが、「教えは請えるが、甘えてしまう可能性がある。開業を考えるなら、患者をどのようにさばいていくかを自分で判断できる方がいい」(S医師)と考えたという。病院にバイトなどで知り合いの医師を連れて来てもいいことになっており、先輩医師などに声を掛ければ学びの機会も得られる。

「 開業のために運営面を学ぶのもいいのですが、年齢や経験によってはスキルアップを優先させた方がいいケースもあります」と、CA。将来、もしも開業以外の道を選択する場合も、「オペのある病院などで症例を増やした方が次の選択肢が広がります」

★成功の秘訣★

先輩医師の多い施設から、ひとり医長の施設への転職で、多くの症例を経験できる環境に。症例を積む、ということに目標を定めることで、将来につながる転職となった。

症例数不足で資格維持困難な状況がエリア変更で一変

41歳・女性

変更項目
  • 勤務地
  • 年収

麻酔医の専門医、指導医資格を保有しているF医師。資格を維持するためには一定の症例数を継続的に担当する必要があるが、現施設では症例数がぎりぎりで、下回ってしまう可能性もある。一定の症例数を担当しなければ資格を失うことになり、医師としての可能性を狭めることにもなりかねない。そこで、症例数をこなして資格を維持したい、との理由から転職することを決めた。

在住エリアの施設には求人がなく、福岡県に候補地を拡大したところ、脳外科、心臓外科の症例も積むことができる施設が複数。いずれも今よりスキルを高める機会を得られる状況だった。

最初に面接した施設から内定を得たが、別の施設から熱心なアプローチがあった。「年間2000のオペがあるが常勤の麻酔医がいない。地域医療を支えてほしい」とのこと。医師としての使命感を刺激されたF医師。症例が多いため、F医師一人で担うのではなく、非常勤医や外科医と協力し合う体制の整備などを提案し、受け入れてもらうことで入職を決めた。

結果的に、資格維持上の問題を解決したうえ、医師としての社会的責任も果たせるキャリアチェンジが実現した。

入職先の施設は、指導医資格を持つF医師が入職したことで麻酔医の認定施設となり、研修医から自前の麻酔医を育てられる道もできた。F医師にとっても、施設にとっても、地域にとっても意義のある転職となった。

★成功の秘訣★

資格維持が目的だったが、保有する専門医、指導医資格が好条件での転職に繋がった。エリアを広げて探したこと、自身が働きやすい環境を提案できたことも、成功の大きな要因。

夫の転勤で。求人少ない形成外科で負担減、年収増を実現

37歳・女性

変更項目
  • 勤務地
  • 勤務形態

夫子ども一人の三人家族であるD医師。転職しなければならなくなったのは、夫(会社員)の転勤が決まったからだった。さらに施設探しを始めた直後、夫の病気がわかり、通院治療が必要になった。D医師は新天地で仕事と育児、夫のケアを両立させるため、週4日勤務、夜勤なしを条件とすることにした。

それと同時にD医師が強く望んだのは、形成外科医としてこれまでのスキルを活かしたい、ということだった。

実は形成外科医の求人は少なく、美容外科や皮膚科へ転職していく医師も多いという。しかしD医師は、あくまでも形成外科医として働くことを希望。そこでCAは、「求人を探すのではなく、求人を作りにいく、というスタンスで臨みました」。形成外科医は裂傷や巻き爪から火傷、皮膚の移植まで幅広く対応できるほか、帝王切開などにおいても産婦人科医より傷の残らない手術が可能なため、患者からの評価も得られやすい。また診療報酬も高い。

「実は潜在的な需要はあり、それを丁寧に掘り起こせば、形成外科医として望む形の転職は可能なのです」(CA)。

3件の病院が興味を示し、面接ののち週4日勤務、当直無しという条件で急性期病院に医長として入職が決定。その病院では、形成外科医は医局からの派遣で週1日勤務しているのみで、常勤の形成外科医がいればカバーできる領域が広がると考えていたという。勤務日数は週1日少なくなり、年収は100万円アップ。D医師の希望どおり、専門性を活かせる転職が実現した。

★成功の秘訣★

形成外科は求人が少ないが、そもそも医師数が少ない中、スキルへの潜在的なニーズは高い。科目に妥協せず、スキルを活かそうとしたことで満足度の高い転職となった。

「研究も臨床も」の激務→「臨床中心」に好条件で

41歳・男性

変更項目
  • 勤務地
  • 勤務形態

カテーテルのエキスパートであるJ医師。勤務していた急性期病院は研究にも力を入れており、臨床と研究を1対1のバランスで行う方針を打ち出していた。外来を終えてから論文作成の時間を持つことが常態化し、時間的にも体力的にも限界に。

『もっと臨床に力を入れたいが、今の状況では叶わない。家族との時間もまったく持てず、家族にも不満が生じている。その状況を変えるには転職しかない』(J医師)。

カテーテルを得意とする医師にはカテーテルに特化したがる医師も多いというが、J医師は一般内科の外来にも積極的で、『医師は当直もすべき』というスタンス。年収への希望も強くない。そんなスタンスが好感され、勤務シフトが緩やかで、救急外来も多くない施設に年収200万円アップでの転職が適った。

★成功の秘訣★

スキルに固執せず柔軟なスタンスで施設ニーズに対応したこと。

修練時期に介護Uターン。条件を絞って成功へ

36歳・男性

変更項目
  • 勤務地

内科から形成外科に転科して間もないH医師が転職を決めたのには、介護Uターンというやむを得ない事情があった。一方では、スキルアップすべき時であり、H医師は『手術の勉強ができ、専門医の資格がとれる施設であれば年収は問わない』という姿勢だった。

条件に適う施設からの求人はなかったが、実は表立って医師募集すると医局からの派遣が難しくなる…といった懸念から求人を出せない施設もあり、本当に転職先がないとは限らない。実際、CAが科目のある施設をひとつずつあたると、2つの候補が見つかった。

H医師は、そのなかから指導体制が整った施設を選択。専門医資格取得という希望をクリアし、結果的に年収も大幅アップしたのは、隠れたニーズがあったことの裏付けだろう。介護という事情での転職だが、成果は上々である。

★成功の秘訣★

病院側への条件を絞ることで、満足のいく転職が実現。

健診のマンネリ感を、内視鏡に特化した転職で打破

48歳・男性

変更項目
  • 業務
  • 勤務形態

健診専門のクリニックで、内視鏡検査医として活躍していたA医師。産業医資格を保有していることで貢献度も高く、年収は1800万円。「相場より300万円程度高いと思います」(CA)。

もともとは急性期病院の消化器外科で多忙を極め、家族との時間を作るために健診クリニックに転職したのだが、健診の相手は健康な人がほとんどで、『検査して、異常なし、と伝えるだけ。仕事がマンネリ化してつらくなった』(A医師)という。

そのため、当初考えたのは在宅診療へのキャリアチェンジ。消化器外科医として勤務していた際、がん患者と多く接したが、急性期治療後の様子を知ることがなかったため関心があった。しかし「話の端々から、内視鏡への強い想いとスキルの高さが感じられました。そこで訪問診療専門のクリニックと、内視鏡検査を実施する医療機関を面接することをお勧めしました」とCA。

面接後、訪問診療クリニックからも内定を受けたが、A医師は内視鏡検査が実施可能なクリニックを選択した。「A医師は、上部消化管、下部消化管とも担当でき、一日に上下合わせて十数件の検査をこなす内視鏡のエキスパート。在宅診療にシフトしたあとに内視鏡に戻りたいという希望が生じた場合、ブランクが生じて復帰が困難になることも考えられます。そのことをお話しすると、スキルを活かそうという想いが強くなったようです」。

結果的には週5日勤務から週4日で年収200万円アップ。転職によって自身の専門性を再認識し、マンネリからも脱却した。

★成功の秘訣★

自分の強み、スキルを最大限に活かすことで、やりがいを手に入れ有利な転職を実現できた。スキルはブランクを作ると復帰困難になる場合もあることも考慮。

大学から訪問診療へ。発想を変えて納得の生活に

31歳・男性

変更項目
  • 施設形態
  • 科目
  • 年収
  • 勤務形態
  • 業務

大学病院で、ほぼ休みなしの激務をこなしていたG医師。家族との時間がまったくとれない毎日で、疲れもピークに達し、転職へと心を決めた。

オペは続けたい、年収アップもできれば、との想いから、当初は自由診療の美容外科を希望し面接も受けた。が、諸処の条件が合わず見送りに。そうした転職活動の中で、実は「手術は『スキルを活かす』ためであり、『したい』というわけではない」ことに気付いていく。同時に、学生時代に仲間数人と塾を経営するなど、独立、経営に関心があることも。そこでCAは開業を視野に入れて訪問診療を学んではどうかと提案した。

予想外の進路だったが、G医師は将来を考えたうえで、結果的に訪問診療クリニックに入職した。患者からの信頼も厚く、将来の開業計画も実現しそうである。

★成功の秘訣★

専門にこだわらず、素質を活かせる分野、と考えたのがよかった。

高齢で地域変更と高年収維持。高い人間力でクリア

70歳・女性

変更項目
  • 勤務地

老健施設の在り方を変えたい…。そんな強い想いから東京都内に夫を残し、宮城県の老健施設に単身赴任していたE医師。まだまだ仕事は続けたいものの、70歳と高齢になったため、都内の自宅に戻りたい。そんな事情から転職を検討した。老人医療に関連するNPO法人の活動をしており、その活動費用を捻出するためにも年収1800万円を維持する、というのが条件だった。

 一都三県の施設を探したものの、「週4日勤務で1200万円、5日勤務で1400〜1500万円前後が相場と考えられ、1800万円というご希望はかなり高めの水準」(CA)。それでも4施設を見学することができ、結果的にはもっとも立地のよい施設に入職。これまでの実績や老人医療への想い、高いコミュニケーション能力が評価され、高年収の維持が実現した。

★成功の秘訣★

役職柄、志や高いコミュニケーション力などの人間力は強みに。

家族のことも考え遠隔地へ。1年半かけて納得の転職

37歳・男性

変更項目
  • 勤務地
  • 年収

急性期病院で、心臓血管外科医として精力的に活躍。職場は学会認定施設で専門医資格も取得できるなど、大きな不満はなかった。そんな状況にあったF医師が転職を考えたのは、『いずれは妻の実家がある九州エリアに転居する約束だったから』。

転職にあたっての希望条件は、心臓血管のオペを多く担当できることと、専門医を取得できること。そして、年収が現状の1500万円より増えること、の3つである。年収は1400万円〜1500万円がエリア相場で、増収は厳しい条件だった。

しかし、急ぐ転職ではなかったため、腰を落ち着けて探すことができ、心臓血管外科医を特に求めている急性期病院が出てきた。

多忙なF医師が出向けないなか、九州の施設の担当者が、医師の勤務する東海エリアまで訪問。半年後にF医師が九州の施設を訪れ、院長面接、条件交渉を経て、年収は出来高200万円を含む1700万円で合意。入職に至った。

入職まで1年半かかったが、施設に心臓血管外科医が不足していたこと、またF医師の実績から、施設がF医師を即戦力として期待したという面が大きい。さらにF医師が先入観にとらわれず、面談の機会を持ち、実際のコンタクトで判断するなどしたことも成功につながった。

家族のことも思っての転職だったが、時間をかけて行動することで前施設の理解も得られた。入職から数年、年収は当時よりアップしており、今も施設に貢献し続けている。

★成功の秘訣★

早めに行動し、じっくり時間をかけたことが大きい。結果、実績を高く評価してくれ、多忙なF医師の元まで訪問してくれるような施設に巡り合い、好条件での転職が実現できた。

介護のためのUターンが再挑戦の好機になった

43歳・男性

変更項目
  • 勤務地
  • 科目
  • 業務

大学医局からの派遣で急性期病院に勤務していたE医師。転職を考えたのには2つの事情があった。ひとつは、母親の体調が芳しくなく、実家のある福岡県に戻り、母親と同居ないしは隣接地での居住が必要になったこと。もうひとつは、医局に残っても将来が展望できないと感じていたことだった。

E医師は泌尿器科医だが、派遣先の急性期病院は専門医の取得ができない施設。またE医師自身は、今後も医局に残ってキャリアを積むかどうか悩んでいた。

子どもが生まれることもあって、転職先については時間的な余裕が持てることと、年収アップを条件に挙げたが、仕事に閉塞感をもっていたため具体的なキャリアプランが描けなかった。そこでCAは、専門科目にこだわらず、自身の可能性を広げるための新たな挑戦を提案した。「診療科によって、また医師によっては、煮詰まってしまわれるケースも少なくありません。診療科単位ではなく、仕事の中身、働き方でキャリアを選択するという視点を持てば、新しい働き方も見えてきます」。

E医師は自分の診療への想いを整理した後、泌尿器科専門のほかに、泌尿器科での外来ほか、訪問診療などを行う施設も面接。E医師は「新たな挑戦をする道」を選択した。

入職後は内科を学びながら訪問診療に力を入れており、患者からの評判も上々だという。視野を広げたことで、医師本人もモチベーションが高まったようだ。

★成功の秘訣★

介護Uターンをきっかけに、自身の診療への想いを考え整理したこと。また、専門科目にこだわらず、仕事内容や働き方からアプローチしてみたことが、閉塞感を打破する転職に繋がった。