医師の職務経歴書の書き方

1.医師にとっての職務経歴書とは?

職務経歴書は、応募者がこれまでに経験・獲得した業務内容、実績、スキルなどを分かりやすくまとめた書類です。 基本事項を記載する履歴書では伝えきれないことをカバーし、志望する医療機関でどう活躍できるかをアピールすることが目的となります。医師の採用にあたり、職務経歴書の提出を求める医療機関はまだ少数ですが、求められる可能性もあるという心構えをしておくとよいかもしれません。

2.職務経歴書の書き方の基本

職務経歴書の書き方の基本
1タイトル
本文よりも大きな文字で、最上部中央に記載します。
2日付
  • 持参であれば提出日、郵送であれば投函日、電子メールであれば送信日を記載します。
  • 年号は全体を通して西暦・和暦のどちらかに統一し(履歴書の記載と齟齬がないように注意)、和暦の場合はアルファベットで省略せずに正式な表記とします(例:「S」ではなく「昭和」、「H」ではなく「平成」)。 
3職歴
  • 学校名、勤務した医療機関名、職務内容詳細、在籍期間などを時系列で記載します(医療機関名などの固有名詞は正式名称で)
  • 症例数や手術数、外来・入院受け持ち患者数なども記載します。
  • 役職に就いていた場合は、役職名も記載します。
4ページ数
複数枚にわたるときはページ数を記載します。
5主な研究内容や論文等
  • 研究内容の紹介は文字量が多くなりがちなので、ポイントを押さえて手短にまとめます。
  • 論文については、著者名やタイトル、掲載媒体、発表年などの情報を正確に記載します。
  • 論文が多数ある場合は、最新のものや評価が高いものを記載するにとどめます。
  • 簡潔にする工夫をしても長くなる場合は、別紙として添付することも可能です。
6自己PR
  • 志望先のウェブサイトから理念や診療方針 を理解した上で、自身の経験・知識・スキルと絡めてアピールするとよいでしょう。
  • アピールポイント、強み、志望動機、医療に対する考え方などを記載します。

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3.例文付き!自己PRの書き方

自己PR欄では、自身の経験やスキル、志望先や医療そのものに対する想い などをアピールします。お勧めしたいのは、エピソードを交えて自身の売りや特徴を伝えること。光景が具体的に浮かぶことで、 相手の印象に残りやすくなります。
コミュニケーション能力や柔軟性・順応性、患者さんやスタッフとの関わり方などについてアピールできる内容を盛り込み、印象アップにつなげましょう。

例文:呼吸器内科医/大学病院→一般内科・市中総合病院
「私はこれまで大学病院での診療に従事してまいりました。大学病院の特性上、在院日数が短く、退院後の容態を気に掛けることもしばしばでした。
今回の転職では、呼吸器内科の専門性を活かす一方で、多疾患併存の患者様に対してジェネラルな診療を行い、より地域に近い場所で力を尽くしたいと考えております。『わが街のお医者さん』として地域で信頼されるような関係性をつくれるよう努めてまいる所存です」

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4.職務経歴書にまつわるQ&A

書式や枚数はどうするのが適切ですか?
職務経歴書の書式は自由です。強調したい部分を太字や下線にするのもOK。レイアウトを工夫して印象付けることもアピールのうちだといえます。ただし、凝りすぎたレイアウトや文字装飾は、かえって情報伝達を妨げるおそれがあることに注意してください。また、職務経歴書の枚数は、A4で2~3枚くらいがほどよいでしょう。無理に1枚におさめようすると、文字サイズが小さくなったり、行間が狭くなったりして、かえって読みづらくなります。
読みやすい文章にするためのコツはありますか?
一文にたくさんの情報が含まれていると、伝えたいことが分かりづらくなり、「読みにくい」という印象になりかねません。できるだけ「一文一情報」を基本にしましょう。文章を書き連ねるのではなく、箇条書きや表にしてみるといった方法もあります。また、書いたものを声に出して読んでみることもお勧めです。分かりにくい文章があれば、たちどころに気付くはずです。
提出前に、第三者に目を通してもらうべきですか?
完成度を高めるためには、 第三者から客観的な意見をもらい、それを踏まえて内容を練り上げるとよいでしょう。特に、転職経験のある医師、採用業務に関わったことがある医師の助言は大きいです。また、転職エージェントを利用するのであれば、担当キャリアアドバイザーの添削を受けることも役立ちます。数多くの成功事例/失敗事例を見ているので、成功につながる具体的なアドバイスが期待できるでしょう。
その他、印象アップを狙うための方法は?
志望する医療機関にマッチするキーワードを意識的に盛り込めば、しっかりとリサーチしていることが伝わり、熱意をくみ取ってもらうことができます。定型的な表現ばかりの文章では相手の印象に残らず、使い回しているとさえ思われてしまう可能性もあります。また、医師ではない採用担当者のことも考えて、難しい専門用語はできるだけ使わないようにしたいものです。やむを得ず使用する場合は注釈を入れ、相手が調べる手間を省く配慮をするとよいでしょう。

5.最後の確認!チェックリスト

  • 記入漏れはありませんか?
  • 誤字や脱字、不用意な略語はありませんか?
  • 医療機関名などの固有名詞が略称になっていませんか?
  • 入職/退職、資格取得の年(年度)は正確ですか?
  • 文章に常体(だ・である調)と敬体(です・ます調)が入り混じっていませんか?
  • 自己PRに過剰な脚色やゼロからの創作が含まれていませんか?
  • 視認性の低い文字サイズや行間になっていませんか?
  • 過度な装飾はありませんか?

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