上手な転職のポイント

転職を成功させるためには、ご状況の整理、優先順位付け、情報収集、条件の交渉が重要です。ここでは満足できる転職の実現のために押さえておきたいポイントをご説明します。

ご自身の棚卸し

先ず、ご自身の置かれた状況、転職の動機を整理し把握することが基本です。
例えば、卒後10年目を向かえ、一通りのことを身につけて適正な報酬と待遇を求めたいという動機。30代前半で色々な症例を経験したいという動機。子育てが可能な勤務形態を望んでいる。オペを止めて落ち着いた業務に就きたいという願い。先生方のそれぞれにご事情がおありだと思いますが、転職に至るご自身の状況と動機をまず明確にすることが肝要です。
ご自身の棚卸しが済んだ後、今は職場を変えずに現在の職場に留まる(辛抱する)というのがベストチョイスである可能性もあります。

方向性を決める

若い先生であれば、急性期の症例が集まる病院で報酬よりも経験を積むことを主眼としたり、40代後半の先生で家庭と仕事のバランスをとりたい先生であれば、比較的緩やかな業務内容のケアミックス病院で当直のない勤務を希望したり、開業を考えている先生であれば、開業準備のための勉強と開業資金の貯蓄が可能なクリニック勤務を希望したり、お子様のいらっしゃる女性医師の方であれば残業無しの健診センターを希望したり、など、先生方それぞれの状況を踏まえた上での方向性と優先順位を決めることが大切です。

正確な情報の入手

方向性が決まれば、それに従って情報を入手します。ご友人からの紹介や、ウェブや雑誌からの情報など、あらゆる手段を駆使して病院(施設)情報を入手しましょう。可能であれば複数の情報源から病院の情報を得て、信頼できる情報を揃えるのが得策です。病院の評価は、経営者の視点、ドクターの視点、コメディカルの視点、患者の視点、地域住民の視点など、それぞれの視点によって異なることが多く、唯ひとつの情報だけでその病院を断定するのは危険といえます。

病院(施設)を訪問し、現場を見聞する

情報を揃え、検討した後、いくつかの施設に転職先を絞られると思います。そこで大事なことは、実際に現場を見ること、現場の話を聞くことです。お見合い写真だけを見て結婚を決める方はいないように、そして写真(事前情報)と実際の印象にかなりの差異がある場合が多いように、ご就職に関しても、現場を見聞するということが肝要です。実際に会って率直にお話しすることで、病院とご自身との深い接点が見つかったり、逆に価値観の相違をはっきりと感じたり、など色々なケースがございます。また、病棟を歩き、コメディカルスタッフの動きや、ナースステーションの様子を実際に伺うと、先生方ならその施設の雰囲気や、多くのことを見抜けるはずです。

納得できるまで交渉して条件を決める

ご入職の最終決断を下す前に、入職条件に関しては、納得のいくまで交渉をいたしましょう。先生方それぞれに生活環境が異なっていますので、こだわる条件も違ってきます。足の具合が悪いのでどうしても車通勤を許可して欲しい、大学に通っているので研究日はどうしても火曜日にして欲しい、指定する機器を揃えて欲しい、夏季休暇は連続で1週間欲しい、当直が必須なら月2回までにして欲しい、家庭に負担をかけられないので週4日の9時〜17時までの勤務にして欲しい、などなど。納得いくまで交渉し、スッキリした気持ちで入職しましょう。それが、長期で勤めるための基本です。

上記のポイントを押さえて、先生方の個別の状況とキャリアプランに従ったステージによって、親身に相談にのり、情報を提供し、ご助言をし、面接に同行し、先生方とともに歩み、転職を成功に導くのが、私どもの使命です。