埼玉県の医師求人・転職

埼玉県の医師の平均年収は、1460万8000円となっています（労働者数972人、年齢46.2歳、勤続年数7.0年）。そのうち、「きまって支給する現金給与額」（所定内給与額＋超過労働給与額）は1307万4000円、「年間賞与その他特別給与額」は153万4000円です。なお、全国の医師の平均年収は1378万2900円であり、その内訳は「きまって支給する現金給与額」1260万4800円、「年間賞与その他特別給与額」117万8100円となっています。埼玉県は東京のベッドタウンという性格が色濃く、人口に対し医師数が追い付いていない現状です。これに対して、埼玉県は基幹型臨床研修病院の合同説明会を開いたりガイドブックを作成したりして、臨床研修医の確保・養成に取り組んでいます。
（出典：厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」）

埼玉県の20～30代の医師数は3701人となっています。そのうち、病院勤務は3453人、診療所勤務は248人です。全体に占める20～30代の比率は28.3％で、全国平均（30.2％）を下回る割合となっています。「埼玉県女性医師支援センター」では、女性医師の復職や育児をサポートする仕組みを構築し、出産や育児で休職していた女性医師のスムーズな復職の支援、継続的な就業の支援を目的として、相談業務や医師の求人・募集に関する情報提供を行っています。
（出典：厚生労働省「令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計」）

埼玉県の65歳以上の医師数は2239人となっています。そのうち、病院勤務は732人、診療所勤務は1507人です。全体に占める65歳以上の比率は17.1％で、全国平均（18.1％）を下回る割合となっています。なお、埼玉県の医師の平均年齢は50.4歳です。
（出典：厚生労働省「令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計」）

■埼玉県概要

埼玉県の総人口（2015年）は約726万7000人ですが、2040年には672万1000人へ減少すると予測されています。一方、75歳以上人口は、2015年の77万3000人が、2040年には124万6000人へ増加すると予測されています。東京のベッドタウンという性格が色濃く、人口に対し医師数が追い付いていない現状があります。
（出典：日本医師会総合政策研究機構「地域の医療提供体制の現状（2020年）」）

■医療の現状（全国の平均的な水準との比較から）

埼玉県の1人当たり医療費（国保）は32万7000円、介護給付費は20万4000円であり、いずれも低くなっています。入院医療に関しては急性期・慢性期いずれの医療も少なく、医師や看護師、療法士の数、一般病床や療養病床、回復期病床、精神病床の数、全身麻酔数、診療所数などが全般的に水準を下回っていることが特徴です。
（出典：日本医師会総合政策研究機構「地域の医療提供体制の現状（2020年）」）

■医療を支える施策

埼玉県には、県立病院が4施設あります。循環器・呼吸器病センター（熊谷市）、がんセンター（北足立郡伊奈町）、小児医療センター（さいたま市）、精神医療センター（北足立郡伊奈町）です。いずれも、高度・専門医療を必要とする患者を受け入れ、地域の医療機関と連携しながら、地域に密着した医療を提供しています。 医学部のある大学は埼玉医科大学と防衛医科大学の2校で、国立大学には医学部がない現状です。大学病院としては埼玉医科大学国際医療センター、順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院、北里大学北里研究所メディカルセンター病院、防衛医科大学校病院があります。埼玉県は、医学部を有する大学や県内医療機関などと一体となり、「埼玉県総合医局機構」を立ち上げています。ここでは、国の地域医療支援センターの制度も利用し、研修医に対する研修資金の貸与や、医学生に対する奨学金の貸与などに加え、環境整備など医師の県外流出を防ぐための施策や、復職に向けたサポートなどに取り組んでいます。また、全国で唯一となる「地域医療教育センター」を併設しており、最新技術を用いた各種シミュレーターにより、実際の病室を模した仮想病室や診察室での研修を行い、高度な医療技術の習得が可能となっていることも有名です。