老人内科の医師求人・転職

老人内科の常勤医のニーズは全国的に高く、地方での勤務も可能です。都市部ではアルバイト（非常勤）の募集も出ています。リクルートドクターズキャリアに寄せられた転職（常勤）の募集情報の平均給与は、他の診療科に比べると若干低めですが、東京、埼玉などの南関東地区は高い給与を提示する傾向にあります。 リクルートドクターズキャリアの募集情報によると、老人内科医師の求人年収は、「1,200万円~1,600万円未満」が62％を占めています。「1,600万円~2,000万円未満」は9.6％で、「2,000万円以上」が1％弱という調査結果になっています。 地域別に見ると、関東と関西が1,400万円以上の求人の割合が多く、48.0％となっています。次いで、北海道・東北（39.9％）、中国・四国（39.9％）、関西（38.5％）の順になっています。1,800万円以上の高給与求人がもっとも多いのは関東ですが、中国・四国、甲信越・北陸、北海道・東北など人口密集地以外の地域でも2,000万円以上の求人があります。

■老人内科の転職動向

超高齢社会の到来により、幅広い施設から求人が増えている診療科です。特に多いのが療養型病院、介護老人保健施設で、慢性疾患の診療や認知症への対応が求められます。また、精神科病院の内科からの求人もあり、こうした職場では老年科専門医などの資格を持っている医師が評価される傾向が強いようです。 療養型病院は外来のない病棟専従で、当直もないケースがほとんどです。第一線から退いた後、無理なく継続的に診療する場を求めて老人内科に転職する医師も増えています。

■内科＋専門を持った医師が求められている

老人内科では、前提として内科全般を診ることのできる医師が歓迎されます。それに加えて、一般病院では生活習慣病や認知症への対応、 療養型病院では縫合処置、挿管、人工呼吸器管理、胃瘻造設など、在宅では褥瘡や疼痛管理などもあるため、これらに対応できる専門性を持った医師（循環器内科、神経内科、呼吸器内科、皮膚科、麻酔科など）が求められています。

■当直・緊急時対応の有無や程度を確認

介護老人保健施設では緊急呼び出しの頻度は低いですが、療養型病院では専門領域以外にも当直・緊急時対応をどこまで担当するかによって働き方が大きく変わります。在宅診療の場合は、主な対象が施設か居宅かによって勤務条件が違い、回数が少ないとはいえ緊急呼び出し対応が必須の場合もあります。ただし、近年では、特定の医師に負担が集中することを避けるため、オンコール体制を別途整備しているところもあるようです。転職先を検討する上では、診察頻度の高い疾患・症状や協力医療機関についてなど、細かな点まで事前に確認しておくことをお勧めします。