茨城県の医師求人・転職

茨城県の医師の平均年収は、1604万700円となっています（労働者数188人、年齢42.8歳、勤続年数4.7年）。そのうち、「きまって支給する現金給与額」（所定内給与額＋超過労働給与額）は1554万6000円、「年間賞与その他特別給与額」は49万4700円です。なお、全国の医師の平均年収は1378万2900円であり、その内訳は「きまって支給する現金給与額」1260万4800円、「年間賞与その他特別給与額」117万8100円となっています。茨城県では医師の確保と県内定着を重要課題として、「茨城県地域医療支援センター」や女性医師の就業をサポートする相談窓口の設置、機関誌やウェブサイトを通じた情報発信などを行い、官民一体となって医師のライフステージに応じたキャリアの実現をサポートしています。
（出典：厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」）

茨城県の20～30代の医師数は1730人となっています。そのうち、病院勤務は1650人、診療所勤務は80人です。全体に占める20～30代の比率は31.1％で、全国平均（30.2％）を上回る割合となっています。北関東は子どもの教育環境としても恵まれており、医科コースがある私立中高一貫校の江戸川学園取手をはじめ、県立水戸第一高校など、国立大学や医学部への進学率の高い学校が所在しています。市部には進学塾も多数あり、医学部進学対策を前面に打ち出しているところもあります。
（出典：厚生労働省「令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計」）

茨城県の65歳以上の医師数は994人となっています。そのうち、病院勤務は341人、診療所勤務は653人です。全体に占める65歳以上の比率は17.9％で、全国平均（18.1％）とほぼ同じ割合となっています。なお、茨城県の医師の平均年齢は49.8歳です。
（出典：厚生労働省「令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計」）

■茨城県概要

茨城県の総人口（2015年）は約291万7000人ですが、2040年には237万6000人へ減少すると予測されています。一方、75歳以上人口は、2015年の36万3000人が、2040年には50万3000人へ増加すると予測されています。行政の中心である県央の水戸と、首都圏とのアクセスが良い県南の2エリアに人口の集中がみられ、福島県と隣接する県北エリアは東日本大震災の影響で人口流出と医療過疎化が進んでおり、県内で地域偏在が生じています。なお、北関東エリアには新幹線を含む複数の鉄道が走っていて、3県の交通アクセスは良好です。茨城県の水戸駅から宇都宮駅まではJRで約1時間50分で到着します。南部は首都圏への交通の便も良好なことから、千葉県や東京都へ通勤・通学する人も多くみられます。茨城県のつくば駅から千葉県の柏市（柏たなか駅）までは電車（つくばエクスプレス）で20～30分程度、東京の秋葉原駅まではつくばエキスプレス快速で40～50分程度。車で移動する場合も、北関東自動車道のほか、国道も複数走っていて関東全域の交通アクセスは比較的良好です。
（出典：日本医師会総合政策研究機構「地域の医療提供体制の現状（2020年）」）

■医療の現状（全国の平均的な水準との比較から）

茨城県の1人当たり医療費（国保）は31万3000円、介護給付費は22万4000円であり、いずれも低くなっています。入院医療に関して急性期は平均的ですが、慢性期の医療は少なめです。精神病床数は全国平均レベルですが、医師や看護師、療法士の数、一般病床や療養病床、回復期病床の数、全身麻酔数、診療所の数などは全体的に少ない状況がみられます。
（出典：日本医師会総合政策研究機構「地域の医療提供体制の現状（2020年）」）

■医療を支える施策

茨城県では、安全・安心な救急医療体制の整備を掲げ、県内全域をカバーする茨城県ドクターヘリを導入し、県内であれば約30分以内に到着することが可能となっています。また、医師不足地域などの医療機関での勤務を条件とした県の地域医療医師修学資金貸与制度と連動した医科大学の選抜枠を設置しており、この制度により県内で勤務する修学生医師も順調に増えている状況です。また、医師不足に対する短期的な対策として、指定医療機関での勤務を希望する医師と、その紹介者に報奨金を交付する「県民総参加による医師紹介制度」を設けるなど、各方面から医師確保に注力しています。