新潟県立十日町病院 内科医長 堀 好寿 写真

全員で協力して「総合診療」を行っています

新潟県立十日町病院

新潟県立十日町病院 内科医長
堀 好寿

  • 2004年
    自治医科大学卒業、新潟大学医歯学総合病院
  • 2005年
    新潟県に採用(福祉保健課付け)
    新潟県立中央病院兼務(2006年より本務)
  • 2007年
    新潟県立妙高病院
  • 2009年
    新潟県立松代病院
  • 2012年
    新潟県病院局総務課
  • 2014年
    新潟県立十日町病院

専門の呼吸器だけでなく、内科全体を診ています

専門の呼吸器だけでなく、内科全体を診ています

 私は大学卒業後、新潟県内の病院をいくつか経験し、直近は新潟大学で呼吸器内科の研究・診療に携わっていました。そこで、大学の先輩から十日町病院に誘われたのです。以前、近くの病院で働いており、対応の難しい患者さんをよく十日町病院に紹介していました。十日町病院は、その頃から地域医療のすべてを担う病院で、最後の砦という印象。医師の方々も、地域のあらゆる患者さんを診る「医者らしい医者」というイメージで、その一員になれるのは嬉しく、喜んでやって来ました。実際、十日町市、津南町、長野県栄村で病気になった方のほぼ全員が、いったんは十日町病院で診察されるといってもよいほど、地域の方々に頼りにされています。

 私はここで専門の呼吸器内科だけでなく、内科全体を診ています。救急車はほとんど断らない病院で、内科にも多種多様な症例の患者さんがいらっしゃるからです。例えば、この辺りはマムシが多く、つい先日も、十日町市と津南町で開催されていた国際芸術祭「大地の芸術祭」を観にいらっしゃったドイツ人の方がマムシに噛まれて、運ばれてきました。こうした一次医療がある一方で、患者さんの多くは二次医療ですし、三次医療の患者さんもいらっしゃいます。幅広い経験を積める、フットワーク軽くさまざまな状況に対応できるようになるという意味では、これ以上ない環境だと思います。もちろん、他の科も状況は同じ。つまり、全員で力を合わせて「総合診療」を行っている病院です。

あらゆる症例のファーストタッチができます

 いま日本では、総合診療、総合医の必要性が強くいわれていますが、十日町病院はまさに総合診療の最前線です。先ほどもお話ししたとおり、あらゆる症例のファーストタッチができることが特徴で、大きなやりがいにつながっています。また、ここでは、自分と病院の能力を超えた症例か否かを的確に判断する力が求められます。対応が難しい症例の患者さんは、車で40分ほどのところにある大規模基幹病院、あるいは新潟県下の専門医に適宜紹介していきます。ここで経験を積めば、そうした判断力も自ずと高まっていきます。特に若手の方は、どの科でも豊富な経験が積めるだけでなく、手厚い指導が受けられるはずです。

 同時に、ここは「高齢者医療」の先端を走っている病院でもあります。ご多分に漏れず、この地域も高齢化が進んでおり、日常的に通院される高齢者の方が少なくありません。特に当直のときは、科を超えて、外科などの患者さんも私が一度は診ることになる。日々、高齢者の方々の身体全体とお付き合いしていくなかで、「高齢者の診方」が鍛えられていきます。

 私自身は、今後も内科の総合診療を続けていきたいと思っており、このまま十日町病院で長く働いていくことを視野に入れています。子どもは小学校に入りましたが、教育面でも不満はありませんし、十日町市は住環境としても良いところです。

当直で、どの科の先生にも迷わず連絡できるチームワーク

当直で、どの科の先生にも迷わず連絡できるチームワーク

 十日町病院の特徴として、第一に当直しやすい環境が挙げられます。医師が30名弱でお互いをよく知っているため、コンサルトの体制がスムーズで、深夜でも迷わず科の当番に連絡できます。しかも、みな病院の近くに住んでいますから、緊急時はすぐに駆けつけてくれます。病院全体のチームワークが良く、どのような状況でも動きやすいことは、当直だけでなく、普段もメリットです。

 それから、休みが取りやすい。私の場合、当直は月3回ほど、科の当番は週3~4日ですが、非番のときは、担当の患者さんも当番の方に任せることができますので、夜はリラックスできます。さらに、月2回ほどは土日が休みになりますから、私はよく家族旅行に出かけます。

 周囲のサポートがしっかりしているのも心強い点です。看護師、検査技師、スタッフの皆さんが本当に協力的で、私は日々助けられています。救急隊とのコミュニケーションも日頃から密に取っており、救急時のストレスも少ない。雪深い地方ということもあり、実はこの辺ではドクターヘリを最も頻繁に利用している病院でもあります。

 いま、新たな外来棟、入院棟を建てている最中ですから、今後は設備面もより一層充実します。これからいらっしゃる方はちょうど最新設備、最新機器を使うことができるはず。若手の方が総合診療の経験を積む場としても、ベテランの方が総合診療を追求する場としても、良いところだと思います。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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