明治13年に発足した日本海員掖済会を母体に、全国8病院の一つとして大正2年に創立されました。病院理念「掖済の心で思いやりのある医療を実現」に基づいて地域の人々と共に歩み続け、平成25年11月に100周年を迎えました。当院は135床の急性期病院で、循環器や消化器などの内科、外科、整形外科、眼科、小児科の診療部門を持ち、さらに救急医療としても365日体制で患者さんを受け入れています。小さな病院ですので、外来・入院を問わず患者さんのニーズに応え、地域に貢献できるようにたゆまぬ努力を重ねています。
そもそも「掖済の心」とは、腋に手を添えて支えるように助けること。真の思いやりの心を持ち、患者さんの心身を支えることが我々の根本方針です。それに重ねて、私が院長に就任した際に「ホスピタリティとスペシャリティの充実」を新たなスローガンに掲げました。ホスピタリティとは患者さんへのおもてなし。医師をはじめとした職員が一丸となって患者さんの想いに寄り添い、安心して通ってもらえるような病院を目指しています。具体的な動きの一つとして、患者さんに喜んでいただける手立てを全職員で話し合い、目標を定めてその成果を定期的に報告するという取り組みを始めました。一方で、スペシャリティは医師の技量。院内に最新設備を取り入れることも大切ですが、個人個人が学術を突き詰めて専門性を高めることが大前提だと考えます。