内科系診療局長 田口 晴之 写真

最先端の学びを得てこそ医療技術は磨かれる

一般社団法人 日本海員掖済会 大阪掖済会病院

内科系診療局長
田口 晴之

  • 1995年
    大阪市立大学医学部卒業 同大学第一内科入局
  • 2004年
    大阪市立大学大学院 内科系専攻修了(医学博士号取得)
  • 2008年
    大阪掖済会病院 入職 循環器科医長
  • 2010年
    大阪掖済会病院 循環器科部長
  • 2012年
    大阪掖済会病院 内科系診療局長

日本内科学会認定、日本循環器学会専門医、他

チーム力を要する循環器内科での環境づくり

チーム力を要する循環器内科での環境づくり

 8年前、医局人事によって堺の病院から当院へやって来ました。心臓や血管系の疾患を手掛ける循環器の専門医師として経験を蓄積し、現在は内科全般の診療局長を任されています。私が当院へ配されてから、現在では年間で心臓カテーテル検査が約500件、カテーテル治療は脚の血管病なども含めて230件ほどの患者さんを診ております。高齢化が進むなかで、心筋梗塞や狭心症といった循環器疾患をかかえる患者さんは増える一方。我々の力が必要とされているのだと、日々実感しています。
 内科のなかでも特に循環器はチームとしての結束力が必要です。医師や看護師だけでなく、放射線技師や臨床工学技士、コメディカルなスタッフも含めて全員で相談を重ねて連携を取り、診療を進めていかねばなりません。週に一度はトータルミーティングを行っていますが、その機会を待たずとも日ごろから頻繁にコミュニケーションを取り合って、症状はもちろん、患者さんの社会背景やメンタル面も考慮できるように情報を共有しています。そのためにはお互いに連絡や報告がしやすいチームでなければいけませんので、職場がピリピリしすぎないよう、穏やかな雰囲気づくりを心がけています。
 また、小勢なぶん、病院全体の連携もしっかりとしているのが当院の良いところ。他分野の領域に違和が生じたり、CT検査で想定外の異常が見つかったりした場合も、すぐ専門医に連絡を取って処置を相談するなど、臨機応変に対処しています。

手術を無事に終えるための勉強を怠らない

 当院では、365日24時間体制で救急医療も行っています。重篤な状態で運ばれてきた患者さんが治療を終えて、「このままダメかと思った。ありがとうございました」と笑顔で退院されるのを見ると、医師冥利に尽きますね。“手術を安全かつ無事に終了する”という目的を達成することは、私の任務であり喜びです。ただ、自分だけが上手くいけば良いのではなく、当院で手術に携わる全員の症例が上手くいかなければ意味がありません。そのために、医師同士のカンファレンスを定期的に行い、学会への参加も積極的に推進するなど、一人ひとりがスキルアップできるような体制を整えています。手術は当然、経験しなければ上手くなりませんが、ただやみくもに場数を踏むのではなく、学会や研究会での実践講義から最先端の学術を学び、知識を身に着けたうえで経験を重ねることが大切なのです。私は若い医師を指導する立場でもあるので、新しい薬や治療法については人一倍勉強するように心がけています。リハビリに関してもシステム化できるよう、他院に掛け合っているところ。最近はどこも医師不足と言われていますので、私の持ち得る知識や技術を投じて、どんどん若い医師を育てていきたいです。

絶妙な連携で緊急時のフォローもばっちり

絶妙な連携で緊急時のフォローもばっちり

 “報連相”をスムーズにできる和やかな雰囲気。それが当院の特徴で、横の繋がりを大切にする方にはとても働きやすい職場だと思います。休日や年次有給休暇、年末年始休暇などもしっかりと体系化されていますし、他業種のスタッフと連携が取れているので緊急時のフォローもばっちり。日ごろから良い関係性が築けていないと、いざという時に躓いてしまうので、“お互い様”という意識を全員が持って働いています。もちろん、スムーズな連携は患者さんへの信頼にも繋がります。
 かつて薬でしか治療ができなかった不整脈に対して、原因を焼き切るアブレーション治療(心筋焼灼術)が生まれて普及していったように、新たな治療法や学術はこれからもどんどん出てくると予想されます。我々もその流れを掴みながら、患者さんにとって最良の診療が行えるように進化し続けなければなりません。時折、地域に根差した活動を行う先生や、二世代、三世代に渡ってご愛顧いただいている患者さんから当院の昔の話を伺い、100年という歴史の深みを肌で感じることがあります。引き続き救急にもでき得る限り対応して、「掖済会病院なら大丈夫」と胸を張って紹介してもらえるような関係性を、地域の皆さんと構築していきたいと思います。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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