整形外科統括部長 衣笠 清人 写真

ワーストからベストへ、近森病院は大きく進化しました

社会医療法人 近森会 近森病院

整形外科統括部長
衣笠 清人

  • 1986年
    高知医科大学医学部医学科(現・高知大学医学部医学科)卒業
    岡山大学医学部整形外科学教室入局
  • 1986年
    岡山労災病院整形外科勤務
  • 1987年
    香川県立中央病院整形外科勤務
  • 1988年
    福山市市民病院整形外科勤務
  • 1990年
    国家公務員等共済組合連合会 呉共済病院整形外科勤務
  • 1992年
    医療法人近森会 近森病院整形外科勤務
  • 1994年
    近森病院 整形外科科長
  • 1998年
    岡山大学医学博士
  • 2000年
    近森病院 整形外科部長
  • 2008年
    近森病院 整形外科統括部長

※日本整形外科学会専門医、日本体育協会公認スポーツドクター、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本骨折治療学会評議員、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医、中部日本整形外科災害外科学会評議員、日本足の外科学会評議員

近森病院で医師としてのキャリアを全うしたい

近森病院で医師としてのキャリアを全うしたい

 近森病院に入職して、今年で勤続24年になります。
 現在はこの病院で医師としてのキャリアを全うしたいと考えている私ですが、正直に言うと24年前の赴任時には真反対の意識を持っていました。
 岡山大学の医局で「次は近森に行ってくれ」といわれた瞬間に頭に浮かんだのは、「キャリアアップはできても激務の連続で、まるで野戦病院のようだ…」という医局の評判。決して積極的な感情で受け入れたわけではありません。
 実際に仕事を始めたころは、確かに過酷な環境でした。しかし、医師としてやりたいこと、導入したいシステムがあれば、病院はしっかり支援してくれましたし、必要な器具や設備への投資にも積極的に応えてくれました。今の状況は厳しいけれど、ここでなら自分の医療を追求できるかもしれない。そう思えたから頑張れたんでしょうね。
 当時から考えると、何もかも変わりました。もちろん、良い方向にですよ。そう感じているのは私だけじゃありません。24年前は岡山大学の医局で、“行きたくない病院ワースト5”だったのが、今では“行きたい病院ベスト5”ですから。隔世の感があります。
 現在はそうしたレジデントも含めた整形外科スタッフ全体をマネジメントする統括部長として、外科医と管理者、2つの顔で仕事をしています。執刀も行いますが、骨盤骨折など高難度の手術や、人工膝関節など慢性期の手術、サルベージ手術などが中心で、圧倒的に多い急性期の外傷は若手に任せています。後は部長と一緒になって、中堅・若手医師の心と技術の向上をいかにして実現するかに注力しています。人材の育成は最重要事項ですからね。

圧倒的な経験値で医師を育てます

 近森病院が受け入れる患者数、行われる手術数は地方都市では最大レベルです。整形外科に限っても、2014年の手術は2036回。これを10数名のドクターで行うわけですから、1人が1年で100~200の手術を担当することになります。
 しかも近森病院は一般的な救命救急センターが対象とする3次レベルだけでなく、1次・2次も伝統的に受け入れてきた歴史があり、心肺停止からウォークインにいたるまで、幅広い患者さんを担当するのです。この圧倒的な経験値が医師を育てることが、近森病院の特長でしょうね。
 この環境で若い医師は、どんな症例・手術にも対応できるゼネラリストとしての能力を磨きます。たとえば、手の手術しかできないとか人工関節しかできないとかではなく、整形外科としてすべての領域をカバーするのです。幅広い知識と技術を持っていれば、たとえ自分が執刀しない手術でも傍観者になることはありません。手術全体の評価をしながら自分の経験として将来に役立てられますから、成長スピードはさらに早まります。結果、どの病院に行っても通用する技術と知識を短期間で身につけることができるのです。将来、医師としてのキャリアを考えたとき、大きな強みになると思いますよ。
 そしてその先に、スペシャリティを2つから3つの分野で身につけていきますが、数多くの症例にあたることで、自分の得意分野や進むべき道がよりはっきり見えてきます。10年、20年の単位で、医師としての成長を見守るのが近森病院のスタイルですね。

外科医としての根本治療に集中できる環境です

外科医としての根本治療に集中できる環境です

 現在の近森病院はとても働きやすい病院だと思います。それは、外科医が外科医でなければできない根本治療に集中して取り組める環境ができているからです。
 まず手術施設が最新で、手術器具もほとんどのものが揃っています。例えばレントゲンの透視をするCアームを例にとると現在7台が導入されていますが、この台数には多くの方が驚かれます。さらに、もし必要な器具がでてきたら、申請すれば1ヵ月程度で導入されるスピードも医師を助けてくれています。
 また、昔勤務していた病院では“書類日”を作らなければ回らなかった事務業務も、この病院では事務部門がほとんどを担ってくれます。おかげで医師は手術記録や退院時記録など絶対に必要なもののみを作るだけになりました。だから、圧倒的な手術数をこなしながらもちゃんと休めるし、たとえ忙しくても雑用に忙殺される忙しさではないから、ストレスも軽くなっています。
 ずいぶん前のことですが、小学4年生の息子が将来なりたい職業という作文で、不動産屋さんになりたいと書いたことがありました。読んだ時はショックでしたね。休日の家族サービスもままならなかった当時、不動産を仕事にしていて休みに遊んでくれる友人のお父さんがうらやましかったようです。ただ、繰り返しになりますが、この病院は変わりました。そして働き方が変わった私の姿を、家族も実感してくれたのでしょう。今は、3人の子供たち全員が医療の道に進もうとしてくれています。医師として、そして父親として、それは本当に嬉しいことです。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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