福島県病院局 県立宮下病院

奥会津の美しい自然と共に生きる人々が
高齢になっても元気で暮らせるように。
「心ある医療」で地域の未来を守る

奥会津と呼ばれる風光明媚な地に位置し、「超高齢社会の最先端であり、最単純モデル」であるという三島町。この地域の医療を支える県立宮下病院では、自らが望む地域医療の実現と、気持ちと時間にゆとりを持った診療が可能な環境がある。

浅野 宏
院長
◎1979年/福島県立医科大学 卒業、福島県立医科大学外科学第一講座 入局 ◎1986年/福島県立会津総合病院 勤務 ◎2001年/福島県立喜多方病院 勤務 ◎2013年/公立大学法人福島県立医科大学会津医療センター付属病院 勤務 ◎2015年/福島県立宮下病院院長 就任

浅野 宏氏

慢性期の治療から予防・リハまで
地域の元気な暮らしを守る

只見川流域の奥会津に位置し、まるで絵に描いたような美しい風景の中で、昔からの自然と共に暮らす知恵・文化が息づく三島町。会津若松市内からは車を使えばわずか1時間程という距離にありながら、当地とその周辺は長らく「無医地域」であった。地域の人々からは「自分たちの病院」を欲する声が強く、それに応えて1951年に誕生したのが、県立宮下病院だ。同院は開設当初から「心ある医療」を基本理念に掲げ、三島町と隣接する柳津町・金山町・昭和村で暮らす約8,700名の健康を守るという役割を担ってきた。三島町の人々は「県立宮下病院等後援会」を結成し、町をあげて地域で唯一の病院を応援してくれている。いわば地域と相思相愛の病院だ。

浅野宏氏は、福島県立医科大学会津医療センター付属病院・消化器外科での勤務を経て、4年前に同院の院長に就任した。

「この地域は福島県内でも特に高齢化が進む地域の一つ。皆さんが“高齢になっても、いつまでも慣れ親しんだ地域で元気に暮らしていただく”ことが、私たちの願いであり使命です」

同院の外来では70歳以上の患者が7割、入院では9割以上を占める。そのため診療は、基本的には内科の慢性疾患が中心だ。

「医師は自分のペースでゆっくり患者さんの話に耳を傾け、問診と理学所見から診断していきます。私は外科医ですが、病名が確定している慢性疾患の裏に潜む別の疾患を考えたりすることに、医療の面白さを感じています」と浅野氏は言う。

また、同院では疾患治療だけではなく、健康寿命の延伸やリハビリテーション、予防医療も重視。看護師による週1回の“何でも相談”やイベントを開催し、症状が軽いうちに気軽に来院してもらえる雰囲気づくりも行なっている。昨年は理学療法士を配置、新たな機器も導入してリハビリテーションの強化も図った。地域資源を活用し、町内の風情ある温泉旅館に1泊する人間ドックも実施している。

「日本の多くの地域で人口は減少しています。地域密着型の病院では、今後は病院の中だけで患者さんを待っているだけではなく、自ら外へ出て地域の人々の健康を守ることも重要な役割になる。当院も患者さんのニーズに合わせ、健康教室の開催や予防活動、訪問診療等を行なっていきたいと考えています」

町づくりに意見を活かすことや
自分の時間を持つことも可能

同院は地域で唯一の病院であるため、行政との連携が強いのも特徴だ。老老介護で苦労する患者との話をヒントに、浅野氏が町に相談し対応策を考えてもらうといったこともある。町と病院は何かあればすぐに話し合い協力し合え、お互いに信頼し合う関係があるのだ。そのため、地域医療を志す医師にとっては、自分の考えを提案し実現しやすい環境にある。浅野氏は同地域を「超高齢社会の最先端であり、規模的にも小回りが利く最単純モデル」だと言う。アイデアを実行しやすく、その結果がダイレクトに返ってくるため、やりがいを感じられるのだ。

また一方で、「気持ちも時間もゆったりとした診療ができ、自分の時間を持つことが可能です。ゆっくり診療したい方にとっても良い環境です」と浅野氏。

病院が町営住宅を借り上げるので、素晴らしい自然環境の中で生活することも可能。利便性をとるならば、会津若松市内に居を構え、車で通勤することもできる。

救急車の受け入れ件数は年間で80件程度。心筋梗塞や脳梗塞等の患者は会津若松市内の病院に搬送され、同院で受けるのは中等症以下の患者だ。会津医療センターからの応援があり、常勤医の当直は月4〜5回程度。当直時間内に診療すると、超過勤務扱いとなる。診療が終われば当直の担当医師に引き継ぐためオンコールはなく、残業もほとんどない。

普段の内科の外来患者数は1日30〜40名ほどで、患者が多い整形外科の診療日でも、そのほとんどが再診患者。看取りもあるが、入院患者は症状が安定しているため、慌ただしさはない。県立病院では医師は公務員という立場となることも、落ち着いて診療できる理由の一つだ。

病院の建て替えに向けて
共に新たな未来を描いていく

「皆で相談しながら一緒に診療でき、スタッフともうまく協調してやっていただけるならば、当院は働きやすく心地よい場所だと思います」と浅野氏は言う。

看護師をはじめとする職員は「高齢の方と接するのが好き」「高齢の方の看護をしっかりしたい」という理由で同院を選ぶ人が多く、優しくアットホームな雰囲気だ。1ヶ月ごとに7名程の初期研修医を受け入れており、活気もある。

「当院は平成31年度から機能強化の検討会を開き、病院建て替えに向けた計画を立ち上げています。今、地域にどんなニーズがあり、今後は病院にどのような機能が必要なのか、考えていきたいと思います。常勤医として来ていただければ、新しい病院づくりにご自身の意見を反映していただける機会があります」

総合診療ができる方、内視鏡が得意な方、高齢者と話すのが好きな方、地域医療の未来に自分の思いを反映してみたい方、そして自然が好きな方。そんな医師ならば、同院での診療は「きっと楽しくなります」と浅野氏。

ここには本当の意味での「地域と密着した診療」を実現することができる環境がある。ぜひ、地域の方々の元気な暮らしを守るというチャレンジをしていただきたい。

新緑の第一只見川橋梁

「当院の看護師は発想が豊かで、自分たちでできることを提案し率先して行なっています。患者にゆっくり寄り添う、看護本来の形があります」と浅野氏。

TOPICS美しい景観と温泉・手仕事が魅力の三島町

JR只見線は四季折々の美しい景観で知られ、国内のみならず海外からの多くの観光客をも魅了している。

宮下病院があるのはその沿線の三島町。里山の素晴らしい景観と豊かな地域資源を持ち、「日本でもっとも美しい村連合」にも加盟する町だ。タンスや下駄で知られる会津桐の産地であり、近年人気が高まっている自然素材の籠・生活道具等の手仕事が受け継がれている。

地域の様々な手仕事作者(=工人)から直接作品を購入できる「ふるさと会津工人まつり」には日本全国から多くの人が訪れる。会津地鶏や蕎麦も美味しく、町内には源泉掛け流し100パーセントの温泉があり、疲れたら温泉旅館や日帰り温泉でゆっくりするのもおすすめだ。

「大林ふるさとの山」のカタクリの群生

国の伝統的工芸品に指定されている三島町の編み組細工

DATA

  • 福島県病院局 県立宮下病院
正式名称 福島県病院局 県立宮下病院
募集科目
給与 年収1,200万円〜1,600万円(税込)卒後5年目モデル給与実績1,300万円 ※固定残業代は給与に含まない。試用期間あり
業務内容 外来、病棟管理
経験 不問
勤務日数 週5日
当直 4〜5回/月 ※当直料別途支給
勤務時間 8:30〜17:15
休日 土曜日・日曜日・祝日・年末年始・夏期休暇5日
待遇 医学研究補助制度、海外研修補助制度あり
【施設情報】
診療科目
内・外・整外・精・耳鼻・皮
病床数 32床
医師数 常勤3人、非常勤10人
機器 内視鏡、全身用X線CT、超音波診断装置
臨床研修協力施設、へき地医療拠点病院
勤務地 福島県大沼郡三島町大字宮下字水尻1150
交通 JR只見線「会津宮下駅」徒歩3分
TEL:
024-521-7226
HP:
http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/25180a/