独立行政法人 国立病院機構 さいがた医療センター

精神疾患と神経・筋疾患、
重症心身障がい児(者)を中心に
患者に寄り添い、地域の医療を創出する

開院以来、長きにわたり精神神経に関して質の高い医療を提供してきたさいがた医療センター。
院長の下村登規夫氏は、病の原因を見抜く勘を持つ医師を育て、再起を目指す医師を応援し、今、上越市に新たなメディカルシティを構築するという構想を抱いている。

下村 登規夫
院長
◎1982年/鳥取大学医学部 卒業 ◎2000年/鳥取大学医学部附属病院 勤務 ◎2002年/鳥取大学医学部附属病院医療情報部副部長 就任 ◎2004年/独立行政法人国立病院機構さいがた病院(現・さいがた医療センター)副院長 就任 ◎2008年/独立行政法人国立病院機構さいがた病院院長 就任
●神経内科指導医・専門医、総合内科専門医、日本リハビリテーション医学会認定臨床医、日本臨床検査医学会専門医、医療事故評価専門医、日本頭痛学会指導医・専門医

下村 登規夫氏

“医師全員が主治医”という姿勢で。
患者に寄り添う医療を展開する

1943年、日本医療団によって創設され、地域と共に長い歴史を歩んできたさいがた医療センターは、新潟県内唯一である医療観察法病棟を有する病院だ。精神疾患と神経・筋疾患、重症心身障がい児(者)に対する医療を中心に行ない、精神神経に関する総合保健医療機関として、質の高い医療の提供に努めてきた。

精神科では統合失調症、気分障がい、不安障がい、認知症、てんかん、発達障がい、アルコール依存症等の外来・入院治療を行なっている。神経内科では神経難病をはじめとする神経疾患を広く診療。外来では頭痛外来、睡眠時無呼吸外来、慢性疲労外来、物忘れ外来といった、症状別の特殊外来も設置している。

「当センターには多くのリスクを抱えた患者さんがいらっしゃいます。精神科の患者さんを例にとれば、薬の性質上、糖尿病の発症や転倒のリスクもある。高齢の方はほとんどが合併症をお持ちです。そこで私たちは、“入院患者は全ての医師が主治医”という心づもりで診ています。もちろん、第一主治医は決まっていますが、患者さんに何かあれば、すぐに他科の医師が駆けつけ協力しています。患者さんを病名ではなく、症状で診て病院全体で対応すること、これが本当の意味で患者さんに寄り添う医療だと思います」と院長の下村氏は語る。

患者を見て触れて、勘を働かせる。
そんな医師を自らの手で育てたい

下村氏は神経難病・頭痛・慢性疲労症候群の専門家。同センターには、東京、埼玉、北海道等日本全国から原因不明とされた患者が来院する。下村氏はこの状況について、「現在の医療は機器やデータに頼りすぎて自分の“手”で診察すること、“勘”を働かせることが減っているからではないか」という。

めまいの症状がある男性が数件の大病院でCT、MRIを撮ったが異常なしとされ、行き場をなくして同センターを訪ねて来たことがある。下村氏は診察室で患者を診て、貧血を疑い血液検査をしたところ、やはり重度の貧血だった。また、頭痛外来で10代の患者を診察した時に、ふと心臓が悪いのではないか?と感じ心電図を取ったところ、実はQT延長症候群だとわかった。検査結果の数値ではなく、患者を診ることで勘が働くのだ。

「大切なのは患者をいかに診るか、自分の勘をいかに磨くか。医師には、患者に寄り添い、患者と話をして、触れて、困っていることの原因を読み取る力=勘を養う力が必要だと思います。患者の悪いところを見抜く勘を持つ、後継者となる医師を育てたいと思います」という下村氏。現在、「神経学セミナーINさいがた」を開催し、実践形式で若い医師の教育にも力を注いでいる。

同センターは、例えばパーキンソン病なら月300例と症例数も多く、日本頭痛学会専門医の研修施設、日本臨床検査医学会専門医の研修施設、日本神経学会の準教育施設である。臨床研究部もあり、臨床的研究を通して厚生労働省の各種研究班に参加することも可能だ。下村氏のいう「診察の力」の他にも、学びたい医師が力を付けるための環境は十分に整っている。

働きやすい環境を整え、
再挑戦を図る医師も応援する

同センターでは現在、体制強化のために医師を募集しているが、「どんな医師でも歓迎だ」と下村氏は話す。

「一所懸命働きたい方・学びたい方は大歓迎ですが、医師という仕事に疑問を持ってしまった方や、うつ症状のためにうまく働けない状態の方にも、ここでもう一度自分を取り戻し、医師という仕事の本来の意味を知っていただきたいと思います。せっかく医師免許を取得して人を助けたいと感じているのに、その願いが叶わなくなっている、そういう方にもう一度、頑張ってほしいのです。また、シニアの方で、再び腕を振るいたいという方にも来ていただきたいと思います」

週1日程度しか出勤できなかった医師が同院へ入職し、今ではすっかり元気に働いているという例もあるという。

医師の働きやすさの面でも、同センターでは配慮がなされている。院内ならば紹介状は不要、電子カルテを見ながら他科の医師とも気軽に話し合える環境だ。

放射線科には読影医が在籍し、ファンクショナルMRIならば40分もあれば結果が戻ってくる。超高速CTがあり、長くは息を止めていられない難病患者の検査もスムーズだ。RI検査(脳血流シンチグラフィ・ダットスキャンなど)もできる。新患もその日のうちに検査を済ませ、診断が確定できる。夜間も日中と同じ検査をすることが可能となっている。

医師の仕事の約4割は書類作成といわれるが、メディカルアシスタントが書類作成のサポートをしてくれる。コメディカルのフットワークが良く、先んじて動いてくれるのも、医師にとっては仕事のしやすさに繋がっている。

平日は定時出勤・定時帰宅、土・日曜日はしっかり休める体制で、家族やプライベートな時間を大切にできる。下村氏も「子供が小さい時には年休を取って運動会や授業参観に行きました」という。

上越市全体が一つの大きな病院に。
犀潟にメディカルシティを創る

同院では今、約4万坪という広大な敷地を活かした「メディカルシティさいがた構想」が進行中だ。

「新潟県は、新潟市・長岡市といった都市部は医療資源が潤沢ですが、それ以外の地域には格差があります。しかし、その解消のために一つの病院でできることには限りがあります。そこで、上越市が一つの病院を形成し、都市を病院化するのが良いのではないかと考えたのです」

さいがた医療センターが中心となり、その周辺に多種のクリニックを誘致。検査は機器と人員が充実した同センターで一括して行い、電子カルテで情報を共有、一つの大きな総合病院と同様に機能する。既に敷地内には看護専門学校やNPOが運営するグループホームがあり、上越医師会等の了解も得ており、今後の進展が期待される。また、同センターが発行する季刊の医学雑誌も準備中だ。興味のある医師は、こうした取り組みに関わることができる。

「ぜひ、来て、見て、当院に触れてほしい」と下村氏。医師として将来のために一所懸命に学ぶことも、新たな取り組みに関わることも、再出発することも可能なさいがた医療センター。自身の視界を広げるため、まずは同センターの医療に触れてみてはいかがだろうか。

MRI 1.5T

MRI 1.5T

胸部であれば2秒、全身であっても10秒で撮影可能なCT。

胸部であれば2秒、全身であっても10秒で撮影可能なCT。

平成28年に新設された病棟は木の温もりを感じる明るいイメージ。

平成28年に新設された病棟は木の温もりを感じる明るいイメージ。

さいがた医療センターキャラクター さいがタン

さいがタン
さいがた医療センターキャラクター

DATA

  • 独立行政法人 国立病院機構 さいがた医療センター
正式名称 独立行政法人 国立病院機構 さいがた医療センター
募集科目 精・神内・内・消内・小児・リハ
業務内容 外来・病棟管理等
経験 不問 ※転科希望の方は経験は問いません
給与 年収1,100万円~1,630万円(税込)※国立病院機構給与規定により支給
勤務日数 週5日
当直 応相談可能
勤務時間 8:30~17:15
休日 土曜日、日曜日、祝日、年末年始休暇、夏期休暇3日間
待遇 社保完備、学会参加交通費補助、退職金、院内保育等
勤務地 新潟県上越市大潟区犀潟468-1
交通 JR信越本線「犀潟(さいがた)駅」から徒歩7分
診療科 精神科、神経内科、内科、消化器内科、小児科、整形外科、リハビリテーション科、放射線科、消化器科、歯科
病床数 許可病床数410床、運用病床数296床(精神科病棟100床、神経内科病棟80床、重症心身障がい児(者)病棟82床、医療観察法病棟34床)
TEL:
025-534-3131
HP:
http://www.saigata-nh.go.jp/