難治性咳嗽の診断・治療の領域で、基幹病院に劣らぬ診療を提供する横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック。
本年8月18日に名称を変更し、新築移転。 さらなる診療環境の拡充を果たしている。
同院の理事長・三島渉氏に、目指す医療と、新たな医師の活躍するフィールドについて聞いた。
横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニックは難治性咳嗽の診断と治療に特化した、“せき外来”で全国的に知られる有名クリニックである。毎月来院する喘息患者数は2,000名を超え、国内有数の患者数である。そして新規患者の多くが遷延性咳嗽・慢性咳嗽を主訴としており、大学病院等の呼吸器内科を含む複数の医療機関を受診しても改善せずに、横浜市内だけでなく遠方から来院する患者も数多くいる。こうした状況から、より患者のニーズに応えていく環境づくりを目指し、弘明寺駅徒歩3分という好立地に新築移転。診療スペースも旧クリニックの約2倍となり、より充実した医療提供が可能になった。
「喘息やCOPDに代表される慢性呼吸器疾患は、早い段階で適切な診断を下し、それに即した治療を行えば、重症化を抑制することが可能です。しかし基幹病院に来院する患者さんの多くは、来院時に既に重症化しています。軽症のうちに気軽に受診できるクリニックで高度な診療ができることが、非常に重要であると考え、2007年にクリニックを立ち上げました」と三島氏は語る。
同クリニックでは新築移転する以前より、呼吸器NO測定、モストグラフ、スパイロメーター等の慢性咳嗽の診断に必要な機器を導入。 CTや MRIに関しても近隣の病院と連携し、直接検査予約が取れる体制をとり、基幹病院の呼吸器内科専門外来と遜色のない診療環境を整えている。
同クリニックでは看護師だけでなく、複数名の臨床検査技師や放射線技師、さらに管理栄養士や医療クラーク等専門性の高いスタッフを始め、トータル約40名のスタッフが在籍。電子カルテの入力、患者教育のフォローに至るまで、医師をサポートしている。これはクリニックとしては非常に充実した体制だ。
「医師が“診断と治療方針の決定”という内科医本来の業務に専念できるよう、多職種の連携によってそれ以外の業務をサポートしながら、一人の患者さんに組織で関わるチーム医療を重視しました。医師が患者さん一人ひとりに毎回同じ話をするような場合には、NLPなどのコミュニケーション研修を積んだスタッフがかわりに患者さんに説明することで患者さんにとっても満足度の高い診療を受けられる環境を実現しています」
スタッフ教育に関しては、専門性の高い医療への対応はもちろん、医療人・社会人として成長に必要な考え方の研修を行い、主体性、チームワークを育成。これには、選択理論心理学など外部の専門カリキュラムも導入している。
「スタッフは当院の『病気の早期発見・早期治療を通して社会貢献する』という理念に強く共感しており、医師にとっては指示が通りやすく働きやすい環境です。その中で、多くの症例を重ねながら、専門性の高い診療のスキルを磨いていくことが可能となっています」
社会の高齢化が進む中、COPDの患者数や、都会型アレルギー疾患の喘息の罹患数も増加傾向にある。病院と比較しても全国有数の症例数と、先進の診療に取り組める環境は、今後の医療ニーズに応える力量を身に付ける、好適な場となっている。
「勤務医時代は病棟管理および救急対応を行ってきましたが、多くは重症化しており、早期に対応できれば、もっと患者さんの負担を軽減できるのに、というジレンマに陥っていました。何かできないかと考えていた折に、当クリニックを知り、三島理事長の理念に共感したことが、入職した最大の理由です」と語るのは、本年4月から院長を務める林伸充氏だ。
総合病院における勤務医としての限界を感じ、新たな活躍の場を探していた同氏は、本年2月にまず非常勤として入職。4月より院長の役割を担い、三島氏と共にクリニックの中核となって診療にあたっている。
「ここでは早期を含め、幅広い症例を数多く診ることができ、自分が描いていた、ほぼ理想通りの診療に取り組むことができています。今後、理事長の協力も得て、クリニック勤務を通じて診療スキルを磨きながら、呼吸器内科専門医資格の取得も目指していく予定です」
また勤務医時代に比べ、働く環境も大きく変わったという林氏。
「当クリニックでは救急対応や宿直、オンコールはありません。外来診療も完全予約制のため、オンとオフの予定も組みやすくなります。またスタッフによるサポートが非常に充実しており、診療以外の業務に時間を取られることはなく、残業も少ないですね。現在、私は3歳の子供がいますが、子育てにもしっかりと関わることができるようになりました」
新築移転により、三島氏は、それまでの2診体制から4診体制への移行、さらに将来的にはサテライト・クリニックの展開を視野に入れている。そのためにも同氏の理念に共感する常勤医を募り、体制を充実させたいと語る。
「当院で働きながら、これまでの豊富な実績の中で培ってきた“せき”と“喘息”の外来診療に関する高い専門性を学んでいただきたい。病院の場合、入院患者に関するカンファレンスは行いますが、外来診療に関する上級医からの指導は行われないことが普通です。当院では外来患者さんの診療に関して、医学的なことからコミュニケーション上の問題まで個別にきめ細かい相談が行える体制をとっていますので、外来での診療スキルが磨けます」
そして、従来のガイドラインに基づく標準的治療から一歩進み、「分子栄養医学」という新たな概念に基づいた生活習慣からのアプローチを積極的に開始したという三島氏。例えば糖尿病等の場合と違い呼吸器内科の分野では、禁煙指導はしても、食事に関する指導はあまり行われてこなかった。しかし、ビタミンやミネラルなどの栄養素不足や腸内環境の善し悪しは呼吸器・アレルギー疾患と密接に関連しており、食生活を改善することで、予防や重症化の抑制に繋がると同氏は語る。
「患者さんにとって身近なクリニックでありながら、充実した体制を整えているからこそ、こうした新しい取り組みも可能です。病気で困っている患者さんのために何ができるか、常に考え、新しいことへの挑戦も厭わない医師に参加して欲しいと考えています」
東京・横浜からのアクセスもよい弘明寺駅前
2019年8月に新築移転。待合スペースもゆったりとし、患者もストレスなく待つことができる。エレベーターがあり、受付・診察・検査・カウンセリングの各スペースが一つのフロアに収まっているため、高齢者にも優しい。1階には調剤薬局も開業している。
正式名称 | 医療法人社団ファミリーメディカル 横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック |
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募集科目 | 内 |
給与 | 年収1,800万円~(税込) ※週5日 非常勤(交通費込み):1日9万円~、半日4.5万円 ※固定残業代は給与に含まない。試用期間なし |
業務内容 | 完全予約制での内科外来 ※医療クラークによる電子カルテ入力等サポートあり |
経験 | 卒後4年以上 |
勤務日数 | 週5日(3.5日~応相談) |
当直 | なし |
勤務時間 | 8:45~18:45(応相談) |
休日 | シフト制、年末年始、夏期休暇 |
待遇 | 社会保険完備、自動車通勤可 |
勤務地 | 神奈川県横浜市南区六ツ川1-81 FHCビル2階 |
交通 | 京浜急行本線「弘明寺駅」から徒歩3分 |
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2019年11月1日掲載
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