埼玉県立循環器・呼吸器病センター

より質が高く安全な高度・専門医療を求めて
新館棟の稼働で拓く新たな時代

結核療養所から始まる、長い歴史を刻む埼玉県立循環器・呼吸器病センターは新館棟の稼働と共に新たな時代へのステップを踏み出した。“希望と働きがい”に満ちた同センターの現状と未来を俯瞰する。

星 永進
病院長
福島県出身
1983年/山形大学大学院修了後、同大学第二外科入局、関連病院等で診療
1991年/埼玉県立循環器・呼吸器病センター入職、呼吸器外科長、副病院長を歴任
2016年/同病院長就任

星 永進氏

結核療養から高度医療へ
呼吸器と循環器に特化した専門病院

国内での罹患率が高く、かつては「国民病」と称された結核の治療のため、緑豊かな熊谷の一角に「埼玉県立小原療養所」が開所したのは1954年。ここから埼玉県立循環器・呼吸器病センターの歴史は始まった。1994年には人々の暮らしの変化に伴い増加する心臓疾患、大血管疾患、脳血管疾患等にも対応するため「埼玉県立小原循環器病センター」となり、1998年には、肺がん等の呼吸器系難治疾患への対応を強化すべく呼吸器部門の充実を図り、名称も「埼玉県立循環器・呼吸器病センター」と変更。埼玉県内において、質が高く安全な高度・専門医療を提供する専門病院として歩み続けてきた。

1991年より勤務し、療養所時代からの歩みを知る病院長・星氏は、同センターの強みを次のように語る。

「高齢化が進む現代社会においては、様々な疾患を合併している患者さんが数多くいらっしゃいます。例えば、肺がんの手術が必要な方で、同時に心臓疾患を持っているというケースも少なくありません。当センターではそのような患者さんに対しても、科を越えて医師同士が密に協力し、高度な診断・治療、安全な手術体制を作ることが可能なのです」

進行肺がんの拡大手術の手技と
インターベンション治療の技を磨く

埼玉県北部地域は肺がんの早期発見率が低く、同センターの呼吸器部門では進行肺がんを診る機会が多くある。

「進行肺がんに関しては、現在では様々な抗がん剤の進化もあり、拡大手術よりも集学的治療が中心となっています。しかし、進行がんであっても拡大手術で治せるケースもあり、その技術を失うわけにはいきません。当センターには心臓外科、血管外科の医師が在籍しているため、大血管を一緒に切除する手術や、心臓に食い込んだがんを切除する手術を行っており、その技術を若い医師たちに伝えています。呼吸器外科でこのような施設は、県内でも数少ないのではないでしょうか」

一方、循環器部門では心臓疾患、大血管疾患、脳血管疾患等のインターベンション治療を得意としている。インターベンション治療の件数は年間で約1,000件弱、不整脈治療は約250件で、県内でもトップクラスといえる数字だ。

「インターベンションの件数が多いため、腕を磨きたい方や専門医をとりたい方にとっては、多くの機会とやりがいがある場です」

福利厚生面等が充実する
公立ならではの良好な職場環境

同センターは埼玉県立の施設であり、公立ならではの“職場”としての魅力もある。福利厚生や労働環境の整備が行き届いており、産休や育児休暇等の制度もしっかりと整えられているのだ。中には子育て休暇を取得している男性医師もいるという。住まいに関しては、センター敷地内や熊谷市内にある県の公舎も利用できる。

「車での移動に不便はなく、都内から通う医師もいます。近隣に大きな公園もあり、緑も多く、子どものいる医師が働くにも非常に良い環境だと思います」と星氏。

また、学閥等のしがらみがなく、風通しが良いのも、同センターの特徴だ。

「他科への依頼でも、その日のうちに返事や検査の手配を行ってくれ、対応が迅速です。医師同士の交流やコミュニケーションも活発で、新たに入職した医師もすぐに溶け込んでいるようです。私も今まで長く勤めてきましたが、これまで職場で“人”に関するストレスを感じたことはありません。それも当センターの良さの一つですね」

新館棟の誕生で
新たな時代がスタートする

今年、同センターは新たな時代を迎えた。3月下旬に新館棟がオープンしたのだ。新館棟には埼玉北部医療圏では初めてとなる緩和ケア病床(24床)、感染症病床(21床)等が新設される。機能の集約・新設等により高度・先進医療への対応もより強化され、これまでなかった呼吸器専門集中治療室(RCU)や血管造影装置を備えたハイブリッド手術室も設置されている。

「手術室の隣にRCUを配置することで、術後の患者さんを迅速に移動できるようになりました。ハイブリッド手術室の新設により、経皮的大動脈弁形成術(PTAV)や経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)も可能になります。今後、提供できる医療の幅が大きく広がるのです」

この新館棟の稼働に伴い、同センターでは新たな医師の力を必要としている。専門医が理想的だが、同センターでトレーニングを積み、専門医取得を目標にして頂くのも良いという。

「新しいことが始まる場所には、希望と働きがいがあります。ぜひ、私たちと一緒に当センターの新しい時代を築いてください。

今後は、少しずつ関連部署等を増やし、ゆくゆくは当センターを“成人病センター”にできれば、というのが次世代に託す私の夢です」

肺がん手術の様子

新館棟。地上4階、延べ面積14,312㎡、緩和ケア病床や感染症病床、呼吸器専門集中治療室等が新設され、総病床数はこれまでの319床から343床に増床。

DATA

  • 埼玉県立循環器・呼吸器病センター
正式名称 埼玉県立循環器・呼吸器病センター
募集科目 循内、呼内、消内、緩和
給与 年収1,000万円〜1,500万円(税込)※経験・スキルにより優遇
業務内容 外来、病棟管理等
経験 卒後6年以上
勤務日数 週5日
当直 あり ※当直料20,000円
勤務時間 8:30〜17:15
休日 土曜日、日曜日、祭日、夏期・年末年始、産前・後、育児、介護休暇等
待遇 社会保険完備、通勤交通費全額支給、住宅手当、学会補助費等
勤務地 埼玉県熊谷市板井1696
交通 JR高崎線・上越新幹線・秩父鉄道「熊谷駅」からバスで約30分、東武東上線・JR八高線「小川町駅」からバスで約25分
診療科目 呼吸器内科、循環器内科、整形外科、脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科、消化器外科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科、リハビリテーション科
病床数 319床(新館棟オープン後343床)
医師数 常勤52人、非常勤6人(2017年2月1日現在)
DPC対象病院
TEL:
048-536-9900
HP:
https://www.pref.saitama.lg.jp/junko-c/