医療法人赤城会 三枚橋病院

開院50年を前に、地域に根ざした
新しい精神科医療への取り組みを活発化

これまで開放病棟のみで診療をしてきた三枚橋病院は、閉鎖病棟を備えつつ、それに頼らない精神科医療を模索。地域の中で患者と共に歩む道をスタートさせた。

村上 忠
院長
1995年名古屋市立大学医学部卒業後、東京都立松沢病院で臨床初期研修。東京大学医学部、琉球大学医学部等を経て、2009年から現職。

村上 忠氏

花岡 直木
副院長
2000年富山医科薬科大学(現富山大学)卒業、群馬大学で研修を開始。三枚橋病院で非常勤医、常勤医として勤務。2015年から現職。

花岡 直木氏

開院時からのDNAを受け継ぎ
次世代の医療を再構築する

群馬県太田市の三枚橋病院は1968年、全国に先駆け開放病棟のみで診療を行う精神科・神経科専門病院として誕生した。それから約50年が過ぎた現在、同院は新たな挑戦の途上にある。

開放病棟とはいえ、生活拠点が病院にある限り、患者の社会復帰の妨げになってはいないか?今後は患者と地域の結びつきを強め、その中で適切な診療を行う「医療の最小化」を目指したい。そうした思いで同院を主導するのが、2009年に院長に就任した村上忠氏だ。

「長く閉鎖隔離が中心だった精神科医療にあって、当院は一定の役割を果たしてきました。そのDNAをしっかり受け継ぎつつ、より社会に開かれた医療の実現に向けて歩みを進めています」

このように村上氏は語った。同院の狙いは患者ができる限り地域の中で暮らし、仕事も含め確かな社会生活を営みながら、必要なときに病院で治療を受ける、といった地域と医療機関が包括的に患者を支援する仕組みづくりだ。

「現在は当院でデイケア施設を持ち、退院後の暮らしが軌道に乗るようリハビリテーションを行うほか、訪問看護による援助も担っています。当院周辺にお住まいの方も多く、病院を中心に患者さんが暮らす形が自然にできているのです」

さらにグループホームや精神障害者援護寮を持つ社会福祉法人とも連携し、外来診療、入院から社会復帰までを視野に入れた精神科の診療を行っている。

そうした連携をさらに深めることを目指して、同院は2012年に新病棟を開設。同時にスーパー救急に求められる個室の閉鎖病棟なども整えている。

三枚橋病院は群馬県太田市のほぼ中央に位置する金山の麓にある。県立ぐんまこどもの国や金山の森キャンプ場なども近く、自然に恵まれた環境。

既存の枠組みにとらわれず
地域が求める精神科医療を提供

「もともとは10年以上前、症状が急に悪化した患者さん向けに急性期治療病棟を設けていますから、何もスーパー救急を突然始めた訳ではなく、ある程度の素地があった上で対応を進めてきたのです」

このようにソフトな語り口で村上氏の言葉を継ぐのは副院長の花岡氏だ。地域で今後必要となる救急医療を先んじて提供し、患者の生活を支えていくことも同院の大切な役割と花岡氏はいう。

「ただ院内には開放病棟で長年診療してきた医師や看護師も多く、一気に変革を進めるのは難しい面もあります。閉鎖病棟での経験を持ちながらも、既存の枠組みにとらわれない診療を目指す人に、当院を変える力になってほしいですね」

新たな人材に期待を寄せる花岡氏の言葉に村上氏も大きくうなずく。

「新病棟やスーパー救急といった受け皿は用意しましたから、今後入職する医師が活躍するフィールドは十分あります。精神科救急の経験を深めたい人、多剤併用といった旧来のやり方を変えたい人などは、存分に力を発揮できるでしょう」

しかも同院には「率先して動ける人間が院長になるべき」という考えが浸透しているため、先代の院長も村上氏も40代の若さで院長に就任している。

「やがて私も50代に入りますし、後任の検討がそろそろ必要な時期。その意味では病院運営に興味がある人にも魅力的な職場だと思いますね」

同院では2012年に新たな病棟がオープン。外からの日差しがまぶしいロビー、ビビッドな色合いで院内の雰囲気を明るくするソファなど、新たな時代に向かう前向きさが感じられる。

全員が自在に動いて仕事をする
サッカー型協業のチーム医療

世襲制や年功序列によらず、若い世代から院長が選ばれる体制が象徴するように、同院には学閥などもなく、組織の枠にとらわれないフラットな関係の中で物事が決められ、進められるという。

「以前から全開放という全体方針はあったものの、どう診療するかは現場の判断が重視されていました。フラットな関係性はそうした中で培われたもので、これも当院のDNAといえます。医師、看護師、医療スタッフが自由に意見を出し合う様子に、非常勤で来た医師は驚くこともしばしば。しかし結局はそうしたやり方が効率的で、仕事がしやすいとなじんでいくようですね(笑)」

各自の主体性を生かしたチーム医療を目指す人には向いている環境と村上氏。花岡氏もその意見に同意する。

「非常に民主的ですね。攻撃と守備に分かれる野球型より、全員でディフェンス・オフェンスに回るサッカー型の組織という感じでしょうか。ヨーロッパサッカーのようなスマートさより、日本的な泥臭い部分も多いのですが(笑)」

病院という場を借りて
自分がやりたい医療を
実現することも可能

それでは院長の村上氏は同院の今後をどのように考えているのだろうか。

「患者さんが地域社会で活躍できるよう協力するのはもちろん、入院期間や行動制限の最小化や減薬への取り組みなど、医療を必要最小限にする試みは続けていきます」

その一方で、患者が地域の中で暮らす上で困っていることをサポートする医療サービスは充実させ、地域で患者を支えていく体制を整えたいと村上氏はいう。

また現在は統合失調症の患者を中心に診ているが、新病棟が完成してバリアフリーの環境が整ったこと、地域でも高齢化が進んだことなどから、認知症患者の診療も本格化していく予定だ。

「ただ常勤の内科医はいないため、当面は身体症状は近隣の医療機関との連携で対応します。精神科に興味のある医師にも期待していますが、内科や麻酔科の医師にも当院で働いてほしいですね」

同院では豊富な症例が経験できる上、臨床研究や治験にも積極的に取り組んでいる。さらに企業と提携してITを活用した医療の提供も検討中だ。

「当院内でこれだけ多様な経験ができますから、将来開業を考える人が実力を養うのにも向いているでしょう。個人事業主の感覚で入職し、病院という受け皿を使って自分のやりたい医療を実践することも可能だと思います」

地域に軸足を置いた新しい精神科医療を目指す医師を、同院では大いに歓迎すると村上氏は力強く語った。

DATA

  • 医療法人赤城会 三枚橋病院
正式名称 医療法人赤城会 三枚橋病院
募集科目 精神科
業務内容 外来(2〜3コマ/週、2〜5診体制)、病棟管理(主治医制、受持ち16〜60人程度)
経験 不問 ※指定医、非指定医いずれも可
給与 年収1,800万円〜(税込)
※指定医、週5日勤務の場合(週1回当直料含)
勤務日数 週4〜5日
当直 月1〜4回(当直料年収に含む)
勤務時間 平日・土曜日ともに9:00〜18:00
休日 日祝日、研究日、年末年始、夏季休暇
待遇 社保完備、学会参加費用補助、交通費全額支給、借上げ社宅あり
施設情報 病床数233床、スーパー救急病棟あり、常勤医師数9人・非常勤医師数10人(2017年1月現在)、精神科指定医・精神科専門医取得可能
※精神疾患の患者対象の内科医、修正型電気けいれん療法に対応可能な麻酔科医も募集。勤務日・時間帯は相談に応じます。
TEL:
0276-26-7511
HP:
http://www.sanmaibashi-hp.com/