社会福祉法人 函館厚生院 函館五稜郭病院

「高度急性期医療・がん高度医療・臨床教育」を柱に 躍進を続ける道南屈指の急性期病院

医師の増員による休止診療科の再開と新科の創設、機能の強化、大型投資による医療機器の充実、さらに医業収益の順調な推移による経営の安定。
病院長就任から3年でこれらを実現した中田智明氏に、同院の現状と目指す方向を伺った。

中田 智明
病院長
1983年/札幌医科大学医学部 卒業
1987年/同大学院 修了
1988年/聖トーマス病院レーン研究所心臓血管部門(英国・ロンドン)留学
1996年/カルガリー大学医学部・アルバータ大学医学部循環器内科(カナダ) 国際医学交流派遣
1997年/札幌医科大学医学部第二内科(循環器病学) 講師
2007年/北海道立江差病院 院長
2008年/札幌医科大学医学部 内科学准教授
2013年/函館五稜郭病院 副院長兼医療部長
2016年/函館五稜郭病院 病院長

中田 智明氏

わずか3年で休止診療科を再開し
さらに新たな領域へ歩みを進める

函館屈指の観光名所・五稜郭に隣接し、法人として約120年、病院として約70年にわたり地域とともに歩みを続けてきた函館五稜郭病院。同院は「高度急性期医療・がんの高度医療・臨床教育」を柱とし、大学病院に比肩する程の医療機器の充実と症例数の多さを誇る、道南屈指の急性期病院だ。しかし、同院が発展に至る道のりは、決して平坦ではなかった。数年前には小児科を始めとする複数の診療科の休止を余儀なくされ、年間救急搬送件数が3千件を超えても、独立した救急科はなかった。この状況を打開し、さらに同院を飛躍させたのが、2016年に病院長に就任した中田智明氏だ。

「小児科の再開と救急科の設立が、院長として取り組まねばならない大きな課題でした」と、中田氏は当時を振り返る。

同氏はまずは手薄な科を中心に医師の増員を図り、脳神経外科・皮膚科等を続々と再開。2019年4月には小児外来の再開を果たし、この夏には分娩制限を解除、2名の小児科医を迎え秋には小児病棟も再開する予定だ。

もう一つの念願であった救急科の設立は、救急専門医・DMATの指導医を持つ医師の入職によって実現。引き続き充実を図り、近い将来の「救命救急センター」の開設を見据えている。また、新たに総合診療科を開設。バックグラウンドが異なる3名の医師が在籍し、外来のみならず、科を超えた「ホスピタリスト」として、病棟での外科患者の内科疾患的管理等も担当。より先鋭化する専門科の「間」を埋める重要な役割を果たしている。

道南に2件しかない「がん診療連携拠点病院」としての強化にも努め、サイコオンコロジー専門の医師を採用。2019年にはがんゲノム指定病院となり、「がんゲノム医療センター」を設置した。

「当院では検診件数が年間4万件以上にのぼり、様々な疾患を早期発見しています。がんならば検診で発見しPET-CTで診て、必要に応じて放射線治療、化学療法、内視鏡手術、da Vinci Siによるロボット手術等を選択。標準治療で効果がない患者さんには、ゲノム検査まで、一環して行えます。日本のがんゲノム医療は、まだ始まったばかり。これから症例数を積み重ね、ナショナル・データベースを作りあげていくという段階にあり、今後は日本人に適したがん治療の発見・推進が期待されます」

地域ニーズと医師の意欲に応える
道内トップクラスのモダリティ

中田氏は診療科の整備・強化と並行して、ハード面の充実にも注力してきた。

「地域の患者さんのため、当院に入職してくれる医師の意欲に応えるため、また人材育成に貢献するためにも、最先端のモダリティは必須。モダリティの充実は道内トップクラスだと自負しています」

3台のアンギオ装置はシングルからバイプレーンに変更し、IVR-CTの運用を開始。既存のカテーテル室をクリーンルーム化して血管造影室とし、先端の血管内治療に対応。動脈塞栓術中にカテーテルを抜去せず、患者を別室に移動することなく迅速にCTによる確認ができ、患者にとっても医師にとっても負担の少ない環境となった。今年度は2台ある1・5TMRIの1台を上位機種に更新し、もう1台を3Tに切り替える。

このように3年連続して大型投資を行っているにもかかわらず、同院の医業収益は順調に推移し、経営は安定している。その理由を中田氏は 「私は正攻法で一歩一歩進んできただけ。前・前々病院長や事務方のガバナンス、そして当院の一番の財産である優秀な職員が一生懸命に働いてくれているおかげです」という。

「人」を大切にする環境を整え
「教育マインド」のある医師を募る

病院の発展と質の高い医療の継続的提供のために最も大切なことは何か、という問いに、中田氏は迷うことなく「人」と答える。「人材」は「人財」、それ故同院では、医師の働く環境にも配慮がある。

「当院は医師の数が多いため、医局の雰囲気づくりが重要になります。医局を一つにすることで、皆が顔を合わせ、一緒に昼食をとり、雑談し、気軽に情報を交換できる環境を創設。ノン・フォーマルコミュニケーションを大切にしています」

専門性の高いメディカルクラークの育成と配置、子育て世代の医師や職員のための院内保育所の拡充等、医師を多角的にサポートする体制も整えている。ノルマ等はなく、各人の事情に合わせたフレキシブルな勤務が可能。症例数の幅広さと多さ、先進の医療機器の配備、学会・研修への参加・発表の奨励等、科や年齢を問わず、意欲のある医師が自己研鑽を積むチャンスも数多く用意されている。

現在同院では、今後の一層の成長のため、各科で新たな力となってくれる医師を募っている。中田氏が求めているのは「教育マインド」のある医師だ。

「臨床だけでは病院はいずれ衰退するでしょう。当院は大学に引けを取らない教育の場を目指しています」

同院では113名の医師のうち52名が指導医で、初期臨床研修医の他、北海道大学・札幌医科大学等からの臨床実習生等を毎年受け入れている。本年度からは、内科新専門医研修プログラムの募集もスタートした。

「教育を行うのは人のためだけではありません。1つ教えるには10の知識を持たねばならず、教える私たちも常に謙虚な気持ちで勉強し、知識の更新ができるのです。ぜひ、教育マインドを持った方に来ていただきたいと思います」

躍進を続ける自由な気風の病院で、充実した資源を活用し、自ら学び・教え、そして函館の未来を創っていく仕事に携わっていただきたい。

IVR-CT

手前の3棟の大きな建物が函館五稜郭病院、背後に見える星型の緑地は五稜郭。空港・新幹線駅からのアクセスも良く、仙台から通う医師もいる。函館は道内でも積雪が少ない地域で、住環境も良好。医学部を狙える進学校も複数あり、家族で住むにも良好な環境といえる。

DATAでみる函館五稜郭病院(2018年度)

  • 病床数:480
  • 透析ベッド数:50
  • 診療科数:27
  • DPC受付数:12,804件(道内病院中7位)
  • 年間入院患者数:152,154
  • 年間外来患者数:276,865
  • 年間救急車搬入件数:3,281
  • 年間手術件数:6,123
  • 年平均病棟稼働率:86.2%
  • 道内がん診療連携拠点別2016年症例登録件数
    1,824件(道内病院中8位)

主な医療機器

  • da Vinci Si、PET-CT、320列CT、MRI他

DATA

  • 社会福祉法人 函館厚生院 函館五稜郭病院
正式名称 社会福祉法人 函館厚生院 函館五稜郭病院
募集科目 救急、腫内、消内、脳外、小児、麻
給与 年収1,800万円〜2,200万円(税込)※10〜20年目を想定。固定残業代は給与に含まない。試用期間なし
業務内容 外来、病棟管理 ※勤務日数その他、応相談。
経験 卒後5年以上
勤務日数 週4〜5.5日
当直 月1〜2回 ※当直料別途支給
勤務時間 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜13:00
休日 日曜日、土曜日半休、年末年始
待遇 社保完備、転居費用補助、住宅手当支給、学会費用補助
勤務地 北海道函館市五稜郭町38-3
交通 JR「函館駅」からバスで約20分、函館空港より車で約20分
TEL:
0138-51-2295
HP:
http://www.gobyou.com/