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医師のエリア別転職動向 埼玉県版
埼玉県は、関東の中央に位置する人口約720万人の内陸県です。県庁所在地はさいたま市で、40の市と23の町、1つの村で構成されています。東京に隣接する県南部は、近年、さいたま市を中心に首都圏の衛星都市として人口が増大。経済発展も目覚ましく、市街地はビルが林立しています。これに対し、県北部は農地が広がっていてネギやホウレンソウなどの出荷量は全国でも上位を占めます。また、県西部の秩父地域は、豊かな自然が残る風光明媚な景勝地。四季折々の景色を楽しむ観光地が県内外から訪れています。
埼玉県は全国で最も医師不足が深刻な地域で、今後急速に進む社会の高齢化に対応していくためにも、医師の確保が急務となっています。
埼玉県における医師や医療関係者のサポート施策
埼玉県では、将来、地元で勤務することを条件として、医学生向けに奨学金制度を設置しています。卒業後、県内の医療機関に一定期間勤務すれば、返済は全額免除されるしくみになっています。埼玉医科大学では特待生制度を設けています。一般の入試合格者のうち成績上位6名に対し、一年次の学費300万円を減免。二年次以降は各学年で成績上位者3名に対して100万円を減免します。また、深谷市では、医学部を目指す全国の高校三年生と浪人生を対象に、将来的に市内の深谷赤十字病院に勤務することを条件に、受験前に奨学金の支給を確約する制度を開始。貸与額は上限が年間360万円、6年間で2160万円。学費だけで上限を超える場合は、あらたに考慮されることになっています。
埼玉県女性医師支援センターでは、女性医師の復職や育児をサポートするしくみも構築しています。出産や育児で休職していた女性医師のスムーズな復職への支援、継続的な就業の支援を目的として、相談業務や医師の求人・募集に関する情報提供をおこなっています。県では、病院内保育所の運営費補助および雇用についてもサポートしています。
さらに、臨床研修病院で、臨床研修を受講している医師に向けた研修資金の貸与もおこなわれています。研修を終えたあと、県内の病院で産科医、小児科医、救命救急センターで一定期間勤務することで貸与金の返還は全額免除されます。また、周産期母子医療センターでも、産科や小児科の後記研修を受講している医師を対象に研修資金を貸与しています。こちらも、研修を終えたあと、県内の病院で産科医または小児科医として一定期間勤務すると、返還は免除されます。
救命救急センターでは、救急科専門医の資格取得を目的とした後期研修を受講している医師を対象に、研修資金を貸与しています。研修を終えたあと、県内の病院で産科医または小児科医として一定期間勤務すると返還免除となります。
このほか、県では、救急医療機関の医師の負担を軽くするために、事務を補助する作業者を救急医療機関に雇用する支援事業をしたり、地域の開業医が休日や夜間に拠点病院へ赴いて軽症患者の診療支援をする体制づくりを推進しています。
埼玉県における医療に対する取り組み
埼玉県には、県立病院が4施設あります。循環器・呼吸器病センター(熊谷市)、がんセンター(北足立郡伊奈町)、小児医療センター(さいたま市)、精神医療センター(北足立郡伊奈町)です。いずれも、高度・専門医療を必要とする患者さんを受け入れ、地域の医療機関と連携しながら、地域に密着した医療を提供しています。
医学部のある大学は埼玉医科大学と防衛医科大学の2校で、国立大学には医学部がないのが現状です。大学病院としては埼玉医科大学国際医療センター、順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院、北里大学北里研究所メディカルセンター病院、防衛医科大学校病院があります。このほか、各地域に赤十字病院などの民間病院も多数あります。このうち、埼玉医科大学国際医療センターは、1999年に高度救命救急センターに指定され、2007年からはドクターヘリの運用をスタートさせています。
埼玉県は、人口10万対医師数が全国最下位で、1位の京都と比べるとおよそ半分の人数です。現在は現役世代(15~64歳)が多いものの、今後、急速に高齢化が進み、平成37年には高齢化率が29.7%になると試算されています(国立社会保障・人口問題研究所の統計資料)。そうなると、慢性期医療の増加により、医師の需要が増えるのは必至のため、医師の採用(求人)数が増えることが予想されます。質の高い医療を維持する上で、医師の募集・確保は喫緊の課題となっています。県内の国立大学への医学部新設も検討されています。
埼玉県における生活環境の情報
| 項目 | 埼玉県 |
|---|---|
| 総人口 | 7201754人 |
| 総世帯数 | 2978868世帯 |
| 65歳以上人口比率 | 20.00% |
| 平均年齢 | 41.8歳 |
| 病院施設数 | 355施設 |
| 人口10万人対病院施設数 | 5.0施設 |
| 一般診療所施設数 | 3,960施設 |
| 人口10万人対一般診療所施設数 | 55.7施設 |
| 医師従事者数 | 10,393人 |
| 人口10万人対医師従事者数 | 146.1人 |
埼玉県は2000年に「さいたま新都心」(旧大宮・浦和地区)が街開きしたのを契機に、県南部は中央官庁の機能の一部を担うビジネス都市として急速に発展しました。翌年には県内の3市(大宮市・浦和市・与野市)が合併して100万都市「さいたま市」が誕生。その後、岩槻市も編入し、現在さいたま市は人口全国第5位の大都市となっています。
交通機関については、新幹線をはじめ、JRや私鉄が県を縦横に走っていて、県内の交通アクセスは良好です。さいたま市(浦和)から川越・所沢・春日部までは電車で約30分、熊谷までは約45分、東京駅にもJRで約30分で到着します。また、東北自動車道や東京外環自動車道などの高速道路も整備され、車を利用される方にとっても便利です。
埼玉県は教育機関も充実していて、慶應義塾志木高校や早稲田大学本庄高校をはじめ、県立浦和高校、県立大宮高校などが多数あります。県内の多くの地域は東京まで1時間程度で行くことができることから、東京都へ通学している学生もたくさんいます。
市街地はコンビニエンスストアや大型商業施設が立ち並び、さいたまスーパーアリーナなどの多目的ホールや、プロ野球・西武ライオンズが拠点を置く西武ドームなどもあります。観光スポットとしては、江戸の面影を留める川越の蔵造の街並み、アニメ映画「となりのトトロ」の舞台となった所沢市の松郷周辺、ハイキングコースに最適の天覧山(飯能市)の登山道、長瀞渓谷のライン下りのほか、秩父本線では土日祝日を中心に蒸気機関車が牽引する臨時列車(熊谷駅―三峰口)が運行し、鉄道ファンの人気を得ています。
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